研究課題/領域番号 |
19K19248
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
白土 博司 日本大学, 歯学部, 助教 (50710844)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 唾液腺 / 硬化性唾液腺炎 / 細胞骨格 / 細胞分化 / 免疫組織化学 / 動物実験モデル / 再生過程 / 萎縮 / 唾石腺 |
研究開始時の研究の概要 |
唾液腺の再生過程はその発生過程と類似点が多いことは諸家により報告されている。しかし、唾液腺再生過程での細胞骨格変化や古典的Wnt/β-cateninでのシグナル伝達に関わるタンパク質の局在変化については不明な点が多い。本研究では、唾液腺再生過程でのそれらの局在変化を分析することを目的とする。将来、唾液腺再生医療を実現するためには、動物実験でのデータを細胞へ応用することが必要であろうと考えられる。したがって、今回の研究で得られるであろう結果は、腺房細胞・導管構成細胞への分化メカニズム解明に対する貴重なデータになり得ると考える。
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研究成果の概要 |
ラット顎下腺主導管結紮動物実験モデルを用いて硬化性唾液腺炎の治癒過程を検索した。7日間の主導管結紮を行い、解除後0日(D0)、3日(D3)、7日(D7)、11日(D11)、14日(D14)の再生過程にある顎下腺を摘出し組織切片を製作した。HEおよびPAS染色にて形態的変化を追跡した。D0では顕著な腺房萎縮を認めた。再生腺房細胞は、D3までに常態時には存在しない導管様構造物と関連して出現し経時的に増加した。D14では腺房構造は正常顎下腺と同様な組織像を呈するに至った。細胞骨格を制御する因子の検索を行い、β-catenin、wnt-1/2/3/10が唾液腺再生に関与していることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
唾液腺の再生過程はその発生過程と類似点が多いとされているが、その詳細については未解明な点が多く存在する。本研究は硬化性唾液腺炎を模した動物実験モデル(ラット顎下腺主導管結紮モデル)を用い、唾液腺の再生過程でどのような構造上の変化が生じているのか?その変化の中で各種タンパク質の局在がどのように変化しているのか?を明らかにすべく実施された。本研究は、今後の再生医療に繋がる基礎的実験データの収集を目的として実施された。
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