研究課題/領域番号 |
19K19259
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
和田 奏絵 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (80586769)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Developmental defects / 形成不全 / 摩耗 / エナメル質 / レプリカ評価法 / Tooth wear / 乳歯 / セルロースアセテートシート / エナメル質形成障害 |
研究開始時の研究の概要 |
エナメル質形成障害(DDE)に関連する咬耗・摩耗・酸蝕などを特徴としたTooth wearは、発見の 遅れから重篤化することが多く、早期発見方法やメカニズムの解明は急務である。 本研究計画では、 (1)乳歯のDDEに起因するTooth wearを、衝撃滑走試験を用いて再現し、咬耗・摩耗・酸蝕を同時に評価する。Tooth wear表面のナノレベルで観察し、Tooth wearの様相から原因を解明し、Tooth wearの修復法、予防処置の確立を目指す。 (2)DDEの臨床現場での早期発見を目指し、セルロースアセテートシート(CARS) を用いた口腔内での簡易的診断法の確立と臨床導入を目指す。
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研究成果の概要 |
本課題は、Developmental defects of enamel(DDE)に起因する摩耗挙動を解明し、さらにセルロースアセテートシート(CARS) を用いた口腔内での簡易的診断法の確立を目的とした。研究より、DDEに罹患したエナメル質は、DDEのない群に比較して有意に摩耗量が多く、クレーター状の欠損を認めた。さらにCARSを用いたレプリカ法は簡易に表面微小亀裂、摩耗痕、クレーター、溝を観察することができ、非破壊的に簡便で安全に観察することができた。以上より、DDEの早期発見またDDEによって重篤化されたTooth wearの修復法、予防処置について新しい解決策となることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究より、1.DDEに罹患したエナメル質のTooth wearのメカニズムを解明、2.DDEの臨床現場での早期発見法の確立を目的とした。これら意義にとどまらず、小児歯科の臨床現場において、DDEに関連する酸蝕・咬耗・摩耗などを特徴とした Tooth wearの発見の遅れから重篤化する症例の修復法、予防処置の可能性を示唆した。 また、CARSを用いた Tooth wearの簡易的な診断方法が確立されれば、臨床現場においてDDEに起因するTooth wearの早期発見と早期予防処置が広く普及し、DDEに罹患した小児の口腔機能の維持と永久歯列の正常な確立に繋がるものと大いに期待される。
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