研究課題/領域番号 |
19K19265
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
八十川 友紀 (松三友紀) 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (90732800)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | Streptococcus mutans / バイオフィルム / プロテオーム |
研究開始時の研究の概要 |
小児歯科臨床において、齲蝕罹患率の低下が認識されているが、齲蝕罹患度は二極化が進んでおり、未だに重症齲蝕を呈する小児も少なくない。主要な齲蝕原性細菌であるS. mutans の菌体表層には多くの病原性の高いタンパクが存在し、それらの発現により口腔バイオフィルムが形成され病原性を発揮している。これらの表層タンパクは、あらゆる環境に対応し発現し続けることにより、バイオフィルム形成能を保っている。本研究の目的は、S. mutans における新たなタンパクを同定しバイオフィルム形成への関与を明らかにすることである。これらの解析を進めることで、新たな齲蝕予防システムを確立することにつながると考えている。
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研究成果の概要 |
齲蝕病原性細菌Streptococcus mutansの特徴の1つとして高い耐酸性を有しており、低pH下で生育可能となっている。耐酸性に関わるタンパクとして分子シャペロンDnaKが示唆されている。本研究では、DnaK過剰発現株と発現抑制株を作製し実験を行った。過剰発現株は、低pH下で強い菌体凝集を認め、バイオフィルム形成では著明な凝集塊を認め、厚みが上昇した。また、DnaKの発現はバイオフォルム形成を制御する遺伝子gtfB、gbpA、gbpCの発現にも影響を与えていた。以上の結果より、バイオフィルム形成におけるストレス応答メカニズムにおいてDnaKが重要な役割を果たしている可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
小児歯科臨床において、齲蝕罹患率の低下が認識されているが、齲蝕罹患度は二極化が進んでおり、未だに重症齲蝕を呈する小児も少なくない。主要な齲蝕原性細菌であるS. mutans の菌体表層には多くの病原性の高いタンパクが存在しており、それらの発現により口腔バイオフィルムが形成され病原性を発揮することが知られている。口腔バイオフィルム形成に関与するタンパクを検討することで齲蝕の抑制につながると考えている。
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