研究課題/領域番号 |
19K19269
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
阿部 崇晴 広島大学, 病院(歯), 助教 (20806682)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | MSC / SHED / 骨再生 / SHED-CM / エクソソーム / CD146 / Microarray / CD31 / CD34 / bone regeneration / 日本矯正歯科学会 / Oral Disease / 再生歯学 / 間葉系幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、SHED-CMよりエクソソームを抽出し、SHEDエクソソームのシグナル伝達機構を探索する。また、SHEDのエクソソームを応用することで、組織骨再生について評価する。 初年度では、in vitro系の実験を行う。ヒト乳歯の歯髄組織より、歯髄由来間葉系幹細胞およびそれらの培養上清よりエクソソームを精製し、その性質について比較・検討を行う。 次年度では、免疫不全マウスを用い、頭蓋骨に欠損部を作製し、SHEDエクソソームを投与することにより骨再生の程度についてCTによる三次元解析および組織学的に検証する。
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研究成果の概要 |
口蓋裂患者の顎裂手術における、負担を軽減するため、乳歯歯髄由来間葉系幹細胞(SHED)を用いた骨再生療法の研究を行っている。初年度においては、SHEDの培養上清(SHED-CM)を用い、マウス頭蓋骨に作製した骨欠損部に移植担体(アテロコラーゲン)を同時に移植することで、良好な骨再生を生じることを明らかとした。 また、次年度においては、その移植効率を上げるため、SHEDより細胞接着分子として知られるCD146陽性を分離し、移植に応用した。その結果、有意に良好な骨再生を生じることが明らかとなった。さらにエクソソームについては、因子中に含まれるmicroRNAに着目し、解析を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年乳歯歯髄由来間葉系幹細胞は着目されているものの、その詳細な性質については不明な点が多い。本研究では、SHED中に含有される液性成分について解析し、また、その成分を移植に応用することで、良好な骨再生を生じることを明らかとした。 本研究で用いたSHEDを応用し更なる骨再生機構の解明を試みることで、歯科医学にとどまらず広く再生医療分野の進歩へ貢献を果たすと考えられる。さらに、本法を臨床応用し患者の負担が軽減し、低侵襲で良好な骨再生療法を確立することは、社会的観点から重要な意義がある。
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