研究課題/領域番号 |
19K19272
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
廣藤 雄太 九州大学, 歯学研究院, 助教 (80759746)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 乳歯歯髄由来幹細胞 / レット症候群 / ミトコンドリア / ドーパミン作動性神経細胞 / Rett症候群 / 歯髄幹細胞 / SHED |
研究開始時の研究の概要 |
Rett症候群は乳幼児期に発症する遺伝性の神経疾患である。原因遺伝子としてMeCP2(Methyl CpG binding protein 2)が同定され、病因は神経細胞への分化異常であると推定されているが、その治療法や発症機序は解明されていない。本研究は、Rett症候群患児の脱落乳歯幹細胞から正常型と異常型のMeCP2発現細胞を調整し、ドーパミン作動性神経細胞分化後に見られる異常型MeCP2発現細胞の発育障害に対し、脳由来神経栄養因子BDNF(brain derived neurotrophic factor)の補充による発育障害改善のメカニズムをミトコンドリア機能の観点から明らかにする。
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研究成果の概要 |
レット症候群(RTT)は、MeCP2の機能喪失による神経発達障害であるが、発症の分子機序は未解明である。本研究では、RTTの脳内ドーパミン作動系の欠陥要因のうち、ミトコンドリア機能に関連する因子に焦点を絞り解析した。RTT患者由来の乳歯歯髄幹細胞をドーパミン作動性ニューロンに分化誘導して分子生物学的解析を行い、ミトコンドリア生合成の必須因子であるPGC-1αの発現低下を見出した。本研究により、RTTの脳内ドーパミン作動系の欠陥には、MeCP2の機能喪失によるPGC-1αを介したミトコンドリア活性化経路の欠陥が関与する可能性が示唆され、この経路に関連する新規治療標的の発見に繋がると期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
多くの先天異常において原因が特定されつつあるが、詳細な発症機序の解明と根本的な治療法の開発には必ずしも至っていない。理由として、研究に利用される様々な疾患モデルには利点と欠点があり、病態の包括的理解が容易でないことが挙げられる。したがって、互いに補完し合う多種多様な疾患モデルが必要と考えられる。本研究の学術的意義として、RTT患者由来の脱落乳歯歯髄幹細胞が、脳内ドーパミン作動系の病態モデル細胞の1つとなり得ることを示した。社会的意義として、小児歯科医療が、先天異常に罹患した小児の健全な口腔発育のサポートだけでなく、脱落乳歯を活用した先天異常の病態解明研究にも貢献し得るという革新的価値を示した。
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