研究課題/領域番号 |
19K19276
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
中尾 友也 北海道医療大学, 歯学部, 助教 (90733048)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 関節円板 / 機械的刺激 / 細胞外マトリックス / コラーゲン / 弾性系線維 / 荷重負荷 / 弾性線維 / 顎関節 / 顎関節症 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、顎関節内障の発症の機序を明らかにするため、ラット咬合改変モデルを用いた実験を行う。この実験モデルでは、臼歯が離開(disocclusion)した切歯咬合(incisal power stroke)を恒常的に誘導し、顎関節 に圧縮力を主とする関節負荷を加える。試料の解析で は、まずReal-time PCRによる関節円板のmRNA発現の網羅的検討を行い、関節負荷に対し て発現変化のみられるコラーゲンと弾性系線維を明らかにする。次にその結果を踏まえ、免疫組織化学による細胞外マトリックスの局在、マイクロダイセクション法により抽出した各領域別でのmRNA発現を検討する。
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研究成果の概要 |
関節円板を構成する主要な細胞外マトリックスは、プロテオグリカン、コラーゲン、および弾性系線維であり、これらは組織の形態維持、機械的特性、脆弱性および病態変化(顎関節症)において重要な役割を担っている。本研究では、機械的刺激が関節円板のコラーゲンと弾性系線維にどのような影響を生じるかをin vivo実験とin vitro実験を用いて組織学的および分子生物学的に検討を行った。その結果、機械的刺激の増大によって組織学的変化および細胞外マトリックスの組成、特にコラーゲン・弾性系線維の変化を生じることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
顎関節症は、齲蝕、歯周病に次ぐ主要な歯科疾患であり、顎関節症患者の増加とその若年化傾向が歯科全体で問題となっているが、顎関節症の原因はいまだ不明な点が多い。本研究では、機械的刺激の増大によって関節円板の細胞外マトリックスの組成、特にコラーゲン・弾性系線維に大きな影響を及ぼすことが明らかとなった。本研究で得られた研究成果は、顎関節内障の発現の機序を解明するばかりでなく、顎関節症の治療の一助になるものと考えられるため、学術的および社会的意義が極めて高いものと考えられる。
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