研究課題/領域番号 |
19K19286
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
加藤 千帆 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 助教 (80706987)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 肥満 / 電気生理学 / 顎運動 / 大脳皮質咀嚼野 / 成長期 / アディポサイトカイン / 高脂肪食飼育 / 矯正学的歯の移動 / アディポサイトカイン系代謝異常 |
研究開始時の研究の概要 |
肥満小児に対する矯正歯科治療の症例増加に伴い、合併症や治療困難例が報告されている。しかしながら、矯正学的歯の移動に関する知見は極めて乏しい。最近の研究により肥満とアディポサイトカイン系代謝異常の関連が明らかになっており、これらの知見を先進的に口腔領域に応用することが可能である。研究の全体構想は、「肥満が矯正歯科治療に与える影響を解明する」ことであり、具体的な目的は「肥満によるアディポサイトカイン系代謝異常と、成長期ラットの矯正学的歯の移動および肥満回復群の矯正学的歯の移動に与える影響とその臨界期を解明する」ことである。
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研究実績の概要 |
肥満は大脳皮質咀嚼野より引き起こされる下顎運動経路と咀嚼筋の神経筋活動に影響を与えるという仮説を立て、電気生理学的手法を用いてその仮説を検討した。 実験群として肥満のObese Zucker rat (OZR)、対照群として非肥満のLean Zucker rat (LZR)(各n=7)を使用した。10週齢において皮質内微小刺激(ICMS)による記録を行った。塩酸ケタミン麻酔下にてタングステン微小電極を皮質咀嚼野(A領域、P領域)に刺入して行った。分析項目として、体重、下顎運動経路の解析として垂直・側方方向への開口量、垂直方向の開口速度、開口持続時間、閉口持続時間、サイクルの持続時間、顎二腹筋の筋活動解析として、潜時、振幅、筋活動の持続時間、パワースペクトル解析について分析を行った。 大脳皮質咀嚼野に対する電気刺激により生じた下顎運動経路では、A-areaおよびP-areaへの刺激では異なる下顎運動を引き起こした。大脳皮質咀嚼野に対する電気刺激により生じた下顎運動では、OZRsとLZRsは類似した垂直および水平方向の運動を行い、P-area刺激誘発性の下顎運動では、OZRsはLZRsと比較し、垂直的開口時間と垂直的開口速度は有意に大きくなった。筋活動の記録では、LZRsと比較し、OZRsではA-areaおよびP-area刺激時に顎二腹筋活動までの潜時が有意に短く、P-area刺激時の顎二腹筋活動持続時間は有意に短くなった。筋活動の記録では、A-areaおよびP-area刺激時に筋活動電位の振幅および周波数パラメーターは有意差が認められなかった。 上記の結果より、肥満が大脳皮質咀嚼野刺激誘発性の神経筋反応を変化させ、咀嚼運動に影響を与えることが示唆された。
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