研究課題/領域番号 |
19K19290
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大原 春香 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (40754726)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 正中顔面裂 / レチノイン酸シグナル / Rdh10 / 歯科矯正 / 口唇口蓋裂 |
研究開始時の研究の概要 |
口唇口蓋裂は顎顔面領域で起こる頻度が高い先天性異常で、多様な表現型を示し、それぞれの症状のメカニズムは完全には理解されていない。 矯正歯科臨床では両側性口唇口蓋裂患者で上顎骨の正中前方に位置する切歯骨部に特異的に著しい劣成長がみられることがある。本研究ではレチノイン酸(RA)の代謝に関与するRdh10遺伝子を機能阻害したマウスの形態および組織学的表現型を詳細に解析し、RAシグナルが正中顔面裂および一次口蓋の劣形成にどのような影響を与えるかを解明する。本研究により上記疾患等に対する基礎的理解が深まり、RAシグナルの異常により誘発される顎顔面形成異常の予防法や治療法の確立をめざす。
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研究成果の概要 |
胎生時期特異的にRdh10の機能を阻害したマウスでは、発生中の前頭鼻突起でのRAシグナルの実質的な低下をもたらし、正中顔面裂や切歯の形成異常といった顎顔面領域の異常が生じることを示した。また正中顔面裂の発症は発生中の前頭鼻突起内の頭部神経堤細胞でのアポトーシスの増加やAlx1およびAlx3転写の実質的な減少と関連すること、Shhシグナルの制御を誤ると正中顔面の形成異常に関与するRAシグナルの低下を引き起こす原因となることが示された。以上より、正中顔面の発生には胎生初期特異的で部位特異的なRdh10とRAシグナルが重要な機能を果たし、分子および細胞レベルでの調整が必要であることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
異常な顔面突起の成長や癒合、骨形成の異常は、顎顔面形成不全の原因となり、口唇口蓋裂は顎顔面領域において高頻度で生じる先天性疾患である。Rdh10遺伝子が制御する顎顔面領域のRAシグナルが顔面正中部の癒合における分子基盤であることが示唆されることに着目し、本研究ではRdh10遺伝子を機能阻害したマウスの形態や組織学的表現型を詳細に解析し、正中顔面裂および切歯の形成異常の発症に関連するRAシグナルの機能解明を行った。本研究によりRAシグナル異常により誘発される顎顔面形成異常に関する基礎的な理解が深まり、予防法や治療法の確立に貢献することが期待できる。
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