研究課題/領域番号 |
19K19297
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
粟田 哲也 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (90758179)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ホルモン補充療法 / 下顎頭軟骨成長 / 機能的矯正装置 / 下顎頭軟骨 / エストロゲン / 成長ホルモン / ターナー症候群 / 顎整形力 / 矯正歯科治療 |
研究開始時の研究の概要 |
ターナー症候群などの先天疾患を有する患者は、成長ホルモン分泌不全による低身長を示し、その改善のためヒトリコンビナント成長ホルモン製剤を用いた成長ホルモン補充療法を行う。これらの先天異常は頭蓋顎顔面の形態や機能異常を示し、顎骨や咬合の発育制御を目的とした顎整形的な矯正歯科治療が必要となる場合が多いが、未だ治療法は確立されていない。 本研究は、ヒトリコンビナント成長ホルモン療法中の患者に対する機能的矯正力の有効性を検討し、これらの詳細な機序や併用による下顎頭成長における促進効果を明らかにすることによって、効率的で確実性の高い新規矯正歯科治療法を確立することを目指して行う。
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研究成果の概要 |
本研究では、成長ホルモンおよびエストロゲン補充療法が下顎骨の成長に及ぼす影響を明らかにすること、また機能的矯正装置との併用効果を解明することを目的として研究を行った。4週齢Wistar系雌性ラットに卵巣摘出術(OVX)を行い、エストロゲンを皮下投与し、エストロゲンが下顎頭の軟骨成長に及ぼす影響について検討した。その結果、OVXによって下顎頭の軟骨層の厚さの減少が認められ、エストロゲンの投与によって正常に近い軟骨成長の様相を示したことから、エストロゲンが下顎頭の成長に影響を及ぼしていることが明らかになった。また、機能的矯正装置の装着は下顎頭の軟骨性成長に影響を及ぼすことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、下顎劣成長を示す成長期のターナー症候群などの患者に対して行われる、ホルモン補充療法と機能的矯正装置の影響を明らかにすることによって、適切な治療時期にこれらを併用した効率的で確実性の高い包括的な矯正歯科治療法を確立することを目的とする。本研究の成果によって得られる知見は、女性ホルモン分泌不全などの内分泌異常や骨代謝機能異常を有する不正咬合患者における矯正歯科治療法の解明に繋がり、学術的、臨床的に大きな貢献を果たすことが期待される。
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