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顎関節症に伴う僧帽筋および胸鎖乳突筋における関連痛の発症機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 19K19298
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分57070:成長および発育系歯学関連
研究機関広島大学

研究代表者

堀江 佳代  広島大学, 病院(歯), 歯科診療医 (50784253)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード慢性疼痛 / 三叉神経脊髄路核 / 顎関節症 / 僧帽筋 / 胸鎖乳突筋 / 筋疼痛 / 筋肉痛 / 関連痛
研究開始時の研究の概要

予備実験として顎関節症モデルラットの作成と、顎関節症発症を確認する。顎関節に高負荷をかけるモデルにおいて顎関節症様の所見が顎関節に認められることが今までの研究で確認できている。次に、顎関節症モデルラットを用いて、行動テストを行い、僧帽筋での発痛がなされているか確認し、その後、僧帽筋と中枢(延髄と脊髄)付近の組織を採取し、それぞれ発痛物質の増加があるかタンパク解析を行う。その後、僧帽筋に発痛物質とみなす炎症性サイトカインの局所投与によって、中枢側にどのような変化が起きているかタンパク解析する。また僧帽筋で局所投与後の経時的変化を組織学的に炎症性サイトカインの動態やニューロンの活動を検討する。

研究成果の概要

顎関節関連痛の発症機序として、顎関節での知覚神経上位の三叉神経脊髄路核での炎症性波及が副神経核の疑核近傍まで波及することから、僧帽筋および胸鎖乳突筋への関連痛の慢性化が引き起こされるのではないかという仮説の下、研究を行った。
炎症性サイトカインの発現は、三叉神経脊髄路核、僧帽筋および胸鎖乳突筋で、IL-6、pp38のみnaiveと比較して有意な発現亢進を認めた。また三叉神経脊髄路核付近での炎症性サイトカインが波及的に周囲へ浸潤している像がc-fosとpp38において認められた。副神経核である疑核付近での炎症性サイトカインの発現が、僧帽筋および胸鎖乳突筋への炎症誘発に関与していることが示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

顎関節症の関連痛には僧帽筋や胸鎖乳突筋の筋肉痛があり、この疼痛は慢性化する。現在、適応があるのはアンフェナクとインドメタシンの2剤で、またNSAIDsの効果に対して、アスピリン喘息などアナフィラキシー症状といった重篤な副作用を有するため、鎮痛薬の選択の困難性や効果の低さが指摘されている。
本研究では、慢性疼痛として中枢側にある三叉神経脊髄路核と副神経核の疑核に注目した。本研究の実験結果のみで、疑核での炎症性サイトカインの波及が持続的なものかは不明であったためさらなる研究が必要ではあるが、この炎症性サイトカインの浸潤性の発現が、顎関節症関連痛の慢性疼痛化の発症機序の一因となることが示唆された。

報告書

(3件)
  • 2020 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2022-12-28  

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