研究課題/領域番号 |
19K19308
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
則武 加奈子 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 講師(キャリアアップ) (60624210)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 歯科医師臨床研修 / 指導歯科医 / 歯学教育 / 優れた指導医 / 質的研究 / 指導歯科医評価表 / 臨床研修 / 指導歯科医師 / 評価表 / 歯科 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の最終的なゴールは、質の高い臨床研修指導歯科医評価表の開発である。評価表の質は、その評価表の構成概念妥当性によって検証される(村山. 2012年)。本研究では、構成概念妥当性を有する臨床研修指導歯科医評価表の開発を目的に、①研修歯科医に対するインタビューにより日本における優れた指導医像を明らかにし、②それに基づいた内容妥当性を有する指導歯科医評価表案の作成を行い、③評価表案を実際に指導歯科医評価に使用した実地検証の結果による因子的妥当性・信頼性の検討を行う。
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研究実績の概要 |
研修医による指導医の客観的な評価が、指導医の教育能力の向上につながることから、指導医の質の担保において有用であることがわかっている。しかし、歯科領域では指導歯科医の評価法が確立していないため、指導歯科医評価法の確立を目的として、「日本版臨床研修指導歯科医評価表」の開発を行うことが求められている。本研究の目的は「日本版指導歯科医評価表案」の作成に先立ち、「日本の臨床研修歯科医にとっての優れた指導歯科医像」を、研修歯科医を対象とした質的な研究によって明らかにすることである。 2020年度までに本院研修歯科医を対象として実施したフォーカスグループインタビューを2021年度、2022年度は対象者を他施設で研修修了直後の歯科医師に拡大するため、コロナ禍のため対面でのインタビュー実施を断念し、Zoomを用いて各回約1時間実施した。半構造形式のフォーカスグループインタビューは優れた指導歯科医の特徴に焦点をあてて実施した。2020年度までに実施したインタビュー結果を含め、すべてのフォーカスグループの議論を匿名化し、各トランスクリプトを作成した。 インタビューは計9回38名に実施し理論的飽和に達した。作成されたトランスクリプトは2人の研究者によって個別に読まれ、9回のインタビューから376の発言が抽出され、44のテーマに分類した。医科領域における先行研究で分類に引用されることの多い、Sutkinの分類(教育者、医療者、人間性)を基盤として、この44のテーマを分類した。 また、研究開始時の1施設から施設数を増やしたことで新たなテーマが認められたことから、対象施設の増加は優れた指導歯科医の特徴をより網羅的にとらえることにつながった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2019年度、2020年度にCovid-19の影響により対面でのインタビュー実施がスムーズに実施できない時期が生じた。その後、Zoomを用いたインタビュー実施も行う方針を切り替えることとしたことに伴い研究計画に変更が生じたため、倫理審査の内容変更申請が必要となった。研究内容変更の承認に時間を要したため、研究期間を1年延長することとした。2022年度以降の進捗としては概ね予定通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は最終年度として、「日本の臨床研修歯科医にとっての優れた指導歯科医像」に関する研究成果を学会での発表ならびに論文作成・発表を行う。また、次年度以降に実施する継続研究の内容となる「日本版臨床研修指導歯科医評価表」の開発に向けての準備を進めていきたい。
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