研究課題/領域番号 |
19K19309
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
松山 祐輔 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (80830124)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯科保健 / う蝕 / 子ども / 家庭機能 / 非認知スキル / 口腔の健康 / 歯科疫学 / 社会疫学 / 家庭環境 / レジリエンス / 疫学研究 |
研究開始時の研究の概要 |
子どものう蝕は家庭環境で大きく左右され、親の職業や学歴など「家庭の構成要素」と子どものう蝕の関連が報告されている。しかし、親子のかかわり方などの「家庭機能」に着目した研究は少ない。家庭環境により育まれる要因のひとつに非認知スキル(長期的目標の達成、他者と協働する力など)があり、子ども期・成人期の健康との関連が報告されている。本研究では、東京都足立区の小学生を対象に調査をおこない、家庭機能と子どものう蝕の関連、およびそのメカニズムとしての非認知スキルの影響を明らかにする。さらに、足立区が実施する小学生を対象としたう蝕予防事業を活用し、う蝕が子どもの非認知スキルにあたえる因果関係を解明する。
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研究成果の概要 |
日本で学童期にもっとも多い疾患はう蝕であり、子ども期の対策は喫緊の課題である。家庭環境は子どもにとって最も身近な社会環境である。しかしながら、家庭機能とう蝕の関連はあまり研究されてこなかった。本研究は東京都足立区の小学生とその保護者を対象に調査を実施し統計的に解析することで、家庭機能が子どものう蝕に関連し、家庭での親子の関わりが子どもの非認知スキルを育み健康的な行動を取りやすくなることでう蝕を抑制する可能性を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により家庭機能が子どものう蝕に関連することが明らかになった。さらに、家庭でのポジティブな関わりにより子どもの非認知スキルが育まれ、良好な口腔保健行動を介してう蝕を予防する可能性が示された。家庭の社会経済状況が子どものう蝕に関連することは多くの研究が示しているが、有効な介入手段は確立されていない。家庭機能は改善可能であり、本研究でう蝕予防の手段となりうることが示された意義は大きい。この結果をもとに、将来的な介入手段の確立を見据えたさらなる研究が必要だろう。
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