研究課題/領域番号 |
19K19318
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
佐藤 俊郎 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (50804952)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 口腔カンジダ / 化学療法 / 口腔Candida菌 / 口腔粘膜炎 / 癌患者 / 口腔Caidida菌 / Candida菌 |
研究開始時の研究の概要 |
化学療法時に発生する口腔粘膜炎が、主要なQOL低下要因となっている。これまで術前に口腔Candida菌が定性的に検出された場合、口腔粘膜炎の発症頻度が高いことが報告されている。しかし口腔Candida菌と口腔粘膜炎の定量的関連はまだ明らかではない。それ故、本研究では周術期患者の口腔Candida菌の保有状態を定量的に評価し、口腔粘膜炎の発症頻度及び重篤度との関連を明らかにすることを目的とする。それ故、本研究では培養法と同時にreal-time PCR 法による高感度かつ定量的な口腔Candida菌の検出を行い、化学療法開始前から化学療法期間中の口腔Candida菌量を追跡する。
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研究成果の概要 |
化学療法前の口腔カンジダ検査で口腔カンジダが検出されたのは125名中55名であった。化学療法開始前後の口腔カンジダ量の平均値を比較したところ、化学療法後で有意に高いカンジダ量を示した。化学療法前のカンジダ量と粘膜スコアの関連を調べたところ、特に関連は認められなかった。しかし化学療法後のカンジダ量と粘膜スコアの関連を分析したところ、カンジダ量が多いほど粘膜スコアが高く、有意な関連を示した。カンジダの検出により、口腔粘膜炎発症のリスクがある程度推察できることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔カンジダは口腔粘膜炎のみならず、重篤な真菌血症の原因となることから、これまで多くの医療施設や高齢者施設で口腔内の分布頻度について報告されている。しかし、実際の周術期において、化学療法後に発症した口腔粘膜炎をアウトカムとして、カンジダ量ならびに口腔局所の状態との関連を検討した報告はほとんど見られない。本研究で化学療法前に口腔カンジダの定着状況を詳細に把握することで,口腔粘膜炎の発症とその重篤性まである程度予測できることが示唆された。本研究で得られた知見は今後の周術期口腔管理の介入にとって有用であると考えられた。
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