研究課題/領域番号 |
19K19362
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
|
研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
左 勝則 埼玉医科大学, 医学部, 准教授 (60819126)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
|
キーワード | 体外受精 / 顕微授精 / 生殖補助医療 / 妊娠 / 流産 / 予測モデル |
研究開始時の研究の概要 |
現在日本では年間42万周期の生殖補助医療が行われ、51,000人の新生児が誕生している。これだけ多くの生殖補助医療が行われているが、治療による妊娠・生産率を患者背景・治療情報を元に予測する方法はない。妊娠・生産率の予測が可能であれば、患者や医療従事者にとって治療の開始・継続の判断や、個別化された治療計画の立案に有用である。本研究の目的は、患者背景や治療情報が妊娠・生産率にあたえる影響を調べ、妊娠・生産率の予測モデルを作成することである。本研究で作成した予測モデルを活用することにより、医療現場における治療計画の立案に実用性があるだけでなく、生殖補助医療に関わる医療政策的研究にも応用が可能である。
|
研究実績の概要 |
4年目にあたる2022年度は、生殖補助医療 (Assisted reproductive technology; 以下ART)における生産に対する予測モデル作成を目的とした前向き調査(初回登録者: 741名)の1年後のアウトカムである生産の有無およびそれまで受けた治療内容を収集するための2回目の調査を実施した。2回目の調査には652名が参加し、271名 (41.6%)の初回ART治療者が1年の治療を経て出産に至っていることがわかった。現在はこれらの対象者の受けた治療内容についてデータクリーニングを行なっており、完了後に予測モデル作成を行う予定である。また2023年9月からは2回目の調査で生産を報告していない参加者を対象に、2年後の生産の有無および治療内容の聴取を行い、年度の後半にかけて2年後の生産に対する予測モデルの作成を試みる。 また、日本産科婦人科学会が管理する日本のARTレジストリーを用いて、採卵あたり累積生産に対する予測モデルの作成を試みた。生産に対するロジスティックモデルを作成し、患者背景情報および治療情報からなる予測モデルを作成し、Area Under the Curve 0.7957程度の予測精度であることがわかった。今後はさらなる予測モデルの精度向上をめざした変数の調整および作成したモデルの妥当性検証を行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2年後のアウトカム収集のため、研究期間を1年間延長して継続する方針とした。2023年度中に2年後のアウトカムに対する予測モデル作成を目指す。
|
今後の研究の推進方策 |
作成した生産率予測モデルだけでなく、生産までに必要な胚移植回数等、患者が治療継続にあたってベンチマークとなる指標に対しても予測モデル作成を試みる。作成した予測モデルを患者や医療者が活用できるよう社会実装を目指した方策(アプリの開発等)を検討する。
|