研究課題/領域番号 |
19K19364
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
小西 康貴 帝京大学, 医学部, 助教 (00779506)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 術中心停止 / 腹臥位 / 側臥位 / 胸骨圧迫 / シミュレーション / In situ simulation / 心肺蘇生 / in situ simulation |
研究開始時の研究の概要 |
模擬患者の協力のもと非仰臥位である腹臥位・側臥位でのシミュレーションと仰臥位でのシミュレーションをそれぞれ5回程度実施し、手術室の複数カ所にビデオカメラを設置しシミュレーションの様子を記録する(麻酔科医側からの撮影、手術台上部からの撮影、手術室全体の撮影を予定)。記録したシミュレーションを分析し、それぞれの医療従事者の行動およびその行動にかか った時間、その行動の必要性を評価する。非仰臥位での場合と仰臥位の場合を比較し、特に非仰臥位で心肺蘇生がスムーズに進まない要因を検討する。
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研究実績の概要 |
手術中の心停止は致死的な周術期合併症であり、胸骨圧迫を含めた心肺蘇生を即座に開始する必要がある。しかし、特に腹臥位や側臥位などの非仰臥位手術では、胸骨圧迫を行うにあたり仰臥位に体位変換するなど困難を伴う。本研究は、術中心停止に対し迅速かつ安全に心肺蘇生を行う方法を確立することを目的とする。まず仰臥位・腹臥位・側臥位での術中心停止を想定した手術室での実地シミュレーション(In-situ simulation)を通じ、仰臥位での胸骨圧迫開始までの時間短縮や安全性の確保に必要な要因を検討する。さらに心肺蘇生訓練用全身人体モデルを用いて非仰臥位での胸骨圧迫の有効性を検証し、仰臥位への体位変換が完了するまでの間にも胸骨圧迫をするべきかを検討する。 2023年度も医学生への麻酔シミュレーション実習を継続した。これまでのIn situ simulationを基本にした手術室での実際の機器を用いた実習に加え、手術室外での麻酔(例えば救急センターや血管造影室など)についても、多様なシチュエーションを想定した実習を行うことで、よりフレキシブルな実習形式を構築することができた。これにより、麻酔科学および麻酔科医の仕事についての理解度が深まり、より実習の満足度も向上した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度は、胸骨圧迫を行うことができ、さらに心室細動や心室頻拍など致死性不整脈の再現やそれに伴うバイタルの変化を可能にする機能を有し、手術室内での移動が容易で、価格が安価である人体モデルとして、レールダル社のレサシアンアドバンスドスキルトレーナを購入し、医学生に対しての麻酔科実習を通じて実際の運用についても検証は行った。 しかし、麻酔科での人員配置や移動に関連して、研究参加者の確保に難渋し、また申請者の勤務時間における研究エフォートが減少したことで、研究の遂行が停滞した。
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今後の研究の推進方策 |
研究実施計画での測定項目を調整することで、研究参加者への負担を軽減した簡易的なテストにすることで、迅速なデータ収集を行う。具体的には、ビデオ撮影による研究参加者の行動分析は行わず、胸骨圧迫の実施体位も側臥位での二人法と通常の仰臥位法に縮小する予定である。
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