研究課題/領域番号 |
19K19373
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立循環器病研究センター |
研究代表者 |
園田 和隆 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 客員研究員 (60791829)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 急性期脳梗塞 / 再開通治療 / tPA / 血栓回収術 / QI / 脳卒中 / 登録研究 / クオリティインジケーター / 脳梗塞 / 血管内治療 |
研究開始時の研究の概要 |
虚血性脳卒中に対するtPA静注血栓溶解療法と血管内再開通療法の複合治療はその有効性が確立され、わが国のガイドラインにも明記されたが、その診療実態は十分明らかになっていない。本研究では、わが国最大の脳卒中レジストリのひとつである日本脳卒中データバンクに蓄積されたデータを用い、tPA静注療法及び血管内再開通療法の実態を明らかにし、診断,治療,ひいては医療費削減に資する研究成果を提供する。また、quality indicator(QI)を用いたベンチマーキング機能を開発し、これをデータバンクに実装することで、参加施設に自施設の診療内容をフィードバックし、診療の質の改善に寄与するかどうかを検証する。
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研究成果の概要 |
本邦における急性期脳梗塞に対するtPA静注療法及び血管内再開通療法の診療実態とその影響を検証した。tPA静注療法においては、急性期脳梗塞に対するtPA投与の実施率は経時的にほぼ上昇し、機能的アウトカムも経時的に改善されていることが明らかになった。また、血管内再開通治療については、特に重症患者において、血管内再灌流療法の施行が増加しており、良好な転帰も経時的に有意に増加したが、軽症患者では減少したことが判明した。各施設へのQI項目の達成状況の通知が診療実態へ影響を及ぼすかについては、現時点では検証が困難であり、今後の経時的な情報の蓄積を要する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
tPA静注療法及び、血管内再開通治療は急性期脳梗塞に対する現在の根幹となる治療である。これらの治療について、これまで本邦における全国的な実態は不明であり、これが明らかとなることで、今後の脳卒中診療行政に資することが期待される。また、本研究内容を含む日本脳卒中データバンクの解析結果は書籍として販売されており、医療者、行政者のみならず、一般の国民に対しても啓蒙となる。
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