研究課題/領域番号 |
19K19391
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
古島 大資 静岡県立大学, 薬学部, 講師 (90615238)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 健康サポート薬局 / 離散シミュレーションモデル / 薬剤師業務効率化 / 離散シミュレーション / 保険薬局 / タイムスタディ / 業務最適化 / 薬剤師業務 / コンピュータシミュレーション |
研究開始時の研究の概要 |
健康サポート薬局が制度化された2016年以降,当該指定を受けた薬局は増加傾向にあるが,2018年3月時点で879施設(全薬局数の1%未満)と依然として少ない.人口高齢化に伴う医療や介護の需要が高まる中,健康サポート薬局の普及による薬局機能の強化は地域包括ケアシステムの推進に向けた重要な課題である.本研究では,シミュレーション分析手法を活用し,健康サポート薬局の指定に向けた薬局業務の課題抽出と最適化策を提案する「健康サポート薬局支援モデル」を構築し,その有用性を評価する.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は離散シミュレーションモデルを保険薬局の薬剤師業務に応用し、業務の効率化策と患者高齢化に伴う処方薬剤への対応策を検討することであった。2020年11月に静岡県島田市および浜松市の健康サポート薬局を対象にタイムスタディを実施し、780名の来局患者の待ち時間、調剤時間、鑑査時間、服薬指導時間を収集した。収集したデータに基づき離散シミュレーションモデルを構築し、薬剤師数の増減・配置転換、調剤自動化などの効率化シナリオによるシミュレーションを実施した。その結果、薬剤師の配置転換と、一包化調剤の自動化により薬剤師の対物業務時間を軽減し、対人サービス時間を確保できることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は薬剤師業務の効率化による患者サービスの充実を目的として実施した研究であり、業務効率化策を離散シミュレーションモデルを応用し定量的に評価した。シミュレーションモデルは医療機関の設計や待ち時間の短縮を検討する際に用いられているが、保険薬局を対象に行われた研究は非常に少なく、本研究成果は薬局の薬剤師業務の最適化策の検討においてシミュレーションモデルの有用性を示すことができた。本研究で実施した一連のプロセスは他の薬局においても応用可能であるため地域包括ケアシステムの一翼を担う薬局機能の強化のため意義深い研究であったと考える。
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