研究課題/領域番号 |
19K19421
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
角谷 学 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90755109)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 睡眠 / 脳内炎症 / 認知機能 / 摂食 / 生体リズム / 炎症 / 神経活性 / 生体リズム破綻 / 認知 |
研究開始時の研究の概要 |
睡眠の質の低下などによる生体リズムの乱れが、代謝異常や動脈硬化に関与する可能性がある。本研究は、ランダムな睡眠障害負荷による生体リズムの破綻マウスモデルを確立し、摂食・認知行動異常への影響を検討すること、さらにそのメカニズムを脳内炎症の観点から基礎的に解明することを目的とする。
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研究成果の概要 |
同じ時間帯に睡眠がとれる短時間睡眠モデルと、睡眠確保時間帯を毎日ランダムにし睡眠の質を低下させた複合睡眠障害モデルを設定した。摂餌量、摂食中枢の視床下部弓状核、認知記憶中枢の海馬歯状回を中心に、ミクログリア、炎症性サイトカイン(TNFα、IL6)、神経新生を併せて評価した。認知機能はY迷路試験、バーンズ迷路試験を用いた。結果、認知行動では複合睡眠障害モデルで有意な低下を認め、摂餌量についても低下していた。しかし、Iba1染色による差は認められず、さらに、海馬及び大脳におけるTNFα、IL6も差は認められなかった。また、神経新生の指標であるDoublecortinも差は認められなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
同じ時間帯に睡眠時間をとることに比べ、同じ睡眠時間であってもランダムに設定すると認知や摂食行動が低下することが観察された。このことは、スマートホンなどが普及している現代社会において、同じ時間帯での睡眠確保が認知機能などの保持に有用であり、逆に生活リズムが保てていないなど睡眠の質が低下している場合、将来的に認知機能や摂食量の低下から様々な合併症を来す可能性があることが示唆され、睡眠の質の確保の重要性を提示することができた。
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