研究課題/領域番号 |
19K19426
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所 |
研究代表者 |
松井 啓史 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 衛生化学部, 研究員 (40827284)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ケモメトリックス / 食品分析 / 微分スペクトル / 着色料 / MCR / 食品添加物 / ソルバトクロミズム / トリアリルメタン / 青色1号 / 防カビ剤 / チアベンダゾール / PARAFAC / 三次元蛍光スペクトル / PLS回帰分析 / 防ばい剤 |
研究開始時の研究の概要 |
食品安全性確保の観点から食品中の食品添加物の含有量には継続的な検査・分析が必要であり、その手法は可能な限り簡便・迅速・安全・安価であることが望ましい。しかし、現在主流である手法は、対象物質の精製・分離の必要性により高額で時間がかかることに加え、分析者に分析機器・手法への高い習熟度が求められることから、検査・分析手法のさらなる迅速化・簡略化が困難になっていた。本研究では、溶媒種に依存した物質の吸光・発光特性の変化(ソルバトクロミズム)を蛍光スペクトルという容易・迅速・安価に取得可能なデータと組み合わせて解析することで、食品添加物を迅速かつ簡便に検出可能な新規分析手法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、ケモメトリックスの手法を用いて分析における試料精製工程を大幅に簡素化することで、迅速・簡便な食品添加物の多成分一斉分析方法の開発に成功した。従来の手法では、類似した多成分の一斉分析には煩雑な試料精製が必要であった。研究を通じて、溶媒種に依存した光学スペクトルの変化(ソルバトクロミズム)を利用することで、分析対象物質への選択性の向上が可能であることを実証した。また研究の過程で、従来の手法では困難であった、予期しない妨害物質の微分スペクトルの推定方法を新たに開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で得られた成果は、より迅速簡便な食品添加物の分析を可能とし、社会における食の安全の維持をより効率的に行うことにつながる。開発した分析法は、対象とした食品添加物の分析を高速化・簡便化するだけでなく、そのデータ解析手法の汎用性から、食品添加物のみならず他の様々な物質や測定手法に応用が可能であり、広範な分野への波及効果が期待される。
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