研究課題/領域番号 |
19K19434
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中杤 昌弘 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 准教授 (10559983)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
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キーワード | エピゲノム / レジスチン / バイオインフォマティクス / DNAメチル化 / 生活習慣病 |
研究開始時の研究の概要 |
レジスチンの分泌異常は、肥満、2型糖尿病、冠動脈疾患等の生活習慣病の発症に深く関与することが知られているが、レジスチンの発現調節機構の全貌は未だ解明されていない。 本研究ではDNAメチル化に注目し、①国内外のコホートを基にゲノムワイドDNAメチル化情報を基に大規模エピゲノムワイドメタ解析を実施し、血中レジスチン濃度に寄与するDNAメチル化サイトを網羅的に同定する。更に②国内のコホートを対象に、同定したDNAメチル化情報とSNP・生活習慣・疾患情報との統合解析を行い、DNAメチル化が血中レジスチン濃度を介して生活習慣病の発症に如何なる影響を与えるのか調査・解明を行う。
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研究成果の概要 |
DNAメチル化が血中レジスチン濃度を介して生活習慣病の発症に如何なる影響を与えるのか調査・解明を行うため、我々が保有するコホート研究と公開されている海外のデータでレジスチンのエピゲノムワイド関連研究(EWAS)のメタ解析を実施した。その結果、レジスチンと関連するDNAメチル化サイトを新たに2か所同定した。これらのDNAメチル化サイトはいずれもレジスチンをコードするRETN遺伝子近傍には存在しなかった。レジスチン濃度はRETN遺伝子以外の遺伝子によってエピジェネティックに制御されている可能性を示している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
レジスチンの分泌異常である高レジスチン血症は、肥満、メタボリックシンドローム、冠動脈疾患など様々な病態において認められ、これらの生活習慣病の発症および進展に深く関与する。高レジスチン血症の改善による疾患発症リスク低減の方策を考えるためには、レジスチンが増加する分子メカニズムの解明と、そのメカニズムに沿った介入戦略・治療戦略の開発が必要である。本研究で得られた成果は、これまでに分かっていたRETN遺伝子以外によるレジスチン濃度増減メカニズムの可能性を提示しており、レジスチ濃度調節機構の全貌解明の手掛かりとなる。
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