研究課題/領域番号 |
19K19440
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 武蔵野大学 (2022) 尚絅学院大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
峰 友紗 武蔵野大学, 教育学部, 准教授 (90587651)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 幼児の肥満 / 小児肥満 / 肥満傾向児 / Joinpoint分析 / 学校保健統計 / 幼児期の肥満予防 / 低出生体重児 / 幼児期の肥満 / スクリーンメディア / 身体活動量 / 幼児期の体格変化 / 肥満予防 / Adiposity Rebound / 幼児の肥満予防 / 保育所・幼稚園 |
研究開始時の研究の概要 |
幼児の肥満予防は、肥満児だけでなく、将来の肥満を予測する体格変化を認める児への介入が効果的とされるが、介入実践やその効果に関する研究はほぼ見られない。また、スクリーンメディアに接する乳幼児が増え、健康影響が懸念されている。幼児期の肥満予防の検討には、生活習慣等だけでなくスマートフォンなどスクリーンメディアの使用も加えた検証が必要である。 本研究は、肥満を予測する体格変化とスクリーンメディアの使用に着目し、幼児期からの効果的な肥満予防を検討することを目的とする。保育所・幼稚園の身体計測データ、保護者への質問票調査、幼児の身体活動量データをリンケージし、分析を行う。
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研究実績の概要 |
2022年度は、福島県における肥満傾向児(5歳児)の推移について、学校保健統計を用い、2006年から2020年の約15年間男女別の推移をJoinpoint分析を使用し検討した。福島県は、東日本大震災後の放射線被害の影響を受け、肥満傾向児の増加が指摘されている。肥満予防の重要性について、幼児期からのアプローチが着目されており、震災影響による身体活動量の低下などを考察するために分析を行った。分析の結果、女児の肥満傾向時に、2006 年から2018 年にかけて上昇傾向が見られ、2018年以降は、総肥満と軽度肥満に減少(%)が認められた。また男児については、肥満児の増加は男性集団では有意ではないことが示唆された。先行研究では、男児と女児の間で身体活動レベルに差があることが示唆されており、本研究においても、震災前の身体活動の低さが地震後にさらに減少した可能性があり、これが肥満に間接的な影響を与えた可能性があると考察した。一方で、私たちの調査結果とは対照的に、福島県県民健康調査の報告では、震災後の 0 ~ 5 歳の男児と女児の肥満については、性別の差は認められておらず、その調査対象は、福島第一原子力発電所事故の直接の被害を受けた福島県全体をカバーしていたことから、私たちの研究の結果は、地震の影響を過小評価していた可能性がある。引き続き検討を行うことが重要である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
保育所等においては、現地での調査が難しい状況が続いており、既存データでの分析を行った。分析を行うための
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今後の研究の推進方策 |
本研究は、保育所・幼稚園等が定期的に実施している身体計測の縦断データから、幼児期の体格変化を観察する肥満を予測する体格変化に関連する生活習慣・環境要因を明らかにすることを目的としている。2023年度は、2022年度に収集した保育所の健診データを用いて分析を行う予定である。
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