研究課題/領域番号 |
19K19447
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
濱村 仁士 久留米大学, 医学部, 助教 (00811085)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 脂質代謝 / PCSK9 / PCSK-9 / Lipoprotein(a) / 疫学研究 |
研究開始時の研究の概要 |
PCSK9は生理的にはLDL受容体を分解し血中LDL-Cを上昇させる物質として知られているが、健常者のPCSK9濃度測定の意義についてははっきりしていない。またPCSK9阻害薬には動脈硬化疾患の独立した危険因子とされるLp(a)を低下させる作用があり、PCSK9とLp(a)の関連が疑われるが詳しい機序ついては不明である。 我々は福岡県久留米市田主丸町で約2000人規模の住民検診を行っており、血清PCSK9について検討し毎年長崎県佐世保市宇久町で行っている検診との比較も行い、血中PCSK9濃度が心血管イベントの予測因子となり得るかを縦断的研究にて証明する。
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研究成果の概要 |
長崎県佐世保市宇久町での一般住民を対象としてPCSK-9濃度と、Lipoprotein(a)濃度との関連について研究を行った。当初の予想に反しPCSK-9濃度は一般住民においてLDL-Cとは関連を認めなかったが、Liporotein(a)、中性脂肪、耐糖能異常などと関連を認めた。2020年度はCOVID-19感染症の蔓延に伴い離島での検診は行えなかったが過去(2017-2019年)のデータを纏めることでJournal of Atherosclerosis and Thrombosisに受理され論文化され、令和2年度第84回日本循環器学会学術集会で学会発表も行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心疾患は日本人の死因で悪性新生物についで2番目に多く、その中には動脈硬化が原因となる虚血性心疾患も多く含まれている。LDL-Cを上昇させる作用のあるPCSK-9の生理的役割については未だ解明されていないことも多い。また血清PCSK-9値が臨床的にどのような意味を持つのかはわかっておらず臨床応用されていない。そこで我々は「一般住民における血中PCSK-9濃度測定は心血管イベントの予知因子となるか」をテーマに研究を行いPCSK-9の生理的役割および、動脈効果との関連の解明の一助となり動脈硬化疾患の予防の幅が広がる可能性があると考え研究を行った。
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