研究課題/領域番号 |
19K19462
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 岡山大学 (2022) 宮崎大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
香田 将英 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (80827791)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 自殺予防 / COVID-19 / 精神保健 / 地域格差 / 階層ベイズモデル / 空間統計学 / 時系列分析 / 精神医学 / 社会疫学 / 孤立対策 / 地理的剥奪指標 / 地理情報システム / 健康の社会的決定要因 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、市町村単位の地域・社会レベルで、自殺研究で考慮すべき地域特性を明らかにした上で、自殺予防に寄与する介入可能な要因を探索していく。厚生労働省の自殺の統計データと複数のオープンデータを用いて、市町村単位で、多面的に自殺に関連する要因について分析を行う。また、分析結果から多数の介入不能な交絡要因を同時に考慮した上で、自殺予防に有用な介入可能な要因を解明する。地域・社会レベルで自殺予防として介入可能な要因が明らかになれば、コミュニティ・アプローチによる自殺予防策の手がかりや効果評価に資する地域診断書とはどのようなものかという応用上の問いにも答えることが可能となり、その社会的貢献価値は高い。
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研究成果の概要 |
本研究では、1) 自殺の地域格差の可視化、2) COVID-19流行下の自殺理由の変化、3) 地域レベルの自殺関連要因の探索の分析を行った。 1) 2009-2018年の自殺の割合の高低を数値化し、都道府県単位のみで評価すると見落としかねない自殺の多い/少ない地域を明らかにした。2) 家庭問題、健康問題、経済・生活問題、勤務問題、男女問題、学校問題、その他の全てで推定数より多い月を認めた。男性では仕事のストレスや孤独感、女性では家庭・健康・勤務問題の自殺理由が増加し男女で特徴が異なった。3) 今後の展開としてCOVID-19感染症の影響を踏まえた地域の自殺要因について明らかすることが望ましい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
1) 地域に応じた自殺対策の推進のための基礎資料となる。市町村はこの研究を通じて、地域の特性に基づいた対策を進めることができ、都道府県は地域格差を把握し、二次医療圏や市町村を超えた連携協力の発展を期待できる。2) COVID-19流行下の自殺者数の増加、男女それぞれの自殺理由の変化について明らかにすることで、ジェンダーに根ざした効果的な自殺予防策や政策を見つけるための一助とすることができる。3) さらにCOVID-19流行前後の自殺の要因の変化を明らかにし、社会参加や孤立対策など介入可能な自殺対策を見出し、全自治体の自殺対策計画立案の一助になるよう取り組みを続けていく予定である。
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