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質量分析計を用いた炎症細胞における脂質酸化物の検出に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19K19480
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分58040:法医学関連
研究機関千葉大学

研究代表者

星岡 佑美  千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (30748372)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
キーワード法医学 / 脂質酸化 / 炎症 / 質量分析
研究開始時の研究の概要

法医学において感染症は死亡原因の鑑別の一つである。細菌等の異物処理に関与する好中球顆粒の一つであるミエロペルオキシダーゼ(MPO)によるリン脂質のクロロヒドリン化に着目し、以下2点について検討する。
1.リン脂質のクロロヒドリン体が感染症/好中球浸潤のバイオマーカーとなりうるかを明らかにする。そのため、リン脂質の標準品とMPO等を用いてどのような塩素化物や酸化物が産生されるか確認する。次いで剖検検体より採取した検体のリン脂質等を分析し、生体内での脂質酸化物の産生の実態を確認する。
2.リン脂質のクロロヒドリン体等を培養細胞等に添加し、その挙動や細胞膜リン脂質の分析を行い、細胞毒性の実態を検討する。

研究実績の概要

当研究は、細菌等の異物処理に関与する好中球顆粒の一つであるミエロペルオキシダーゼによる、リン脂質の一種であるホスファチジルコリンのクロロヒドリン化に着目し、ホスファチジルコリンのクロロヒドリン体が法医解剖における感染症/好中球浸潤のバイオマーカーとなりうるかを明らかにすることを目的としている。
これまで、ミエロペルオキシダーゼにより生体内で産生されるとされる次亜塩素酸をホスファチジルコリンに添加することにより、ホスファチジルコリンのクロロヒドリン体や酸化体、過酸化体などが検出されることを確認している。これらの産生条件の推定のため、反応液のpH条件変化による産物の同定と生体内条件との比較検討をする予定であったが、研究者の長期にわたる体調不良のため研究時間の確保が困難であり、十分な検討ができなかった。次年度の研究の進行具合によって再度条件検討を継続するか検討する。
次に、法医解剖事例から採取したサンプルから抽出した脂質から、ホスファチジルコリンの塩素化物や酸化物の検出を試みている。このうち敗血症が疑われる事例の膿瘍から酸化ホスファチジルコリンが検出され、高度の炎症において検出感度以上の酸化ホスファチジルコリンが産生される可能性が示唆された。このため、本年度は敗血症その他炎症が疑われる解剖事例の検体採取を勧める予定であったが、研究者の体調不良のため該当事例の把握が困難であり、事例数の確保が困難であった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

研究者の長期にわたる体調不良のため、研究時間の確保が困難であった。
そのため、反応液のpH条件検討や生体内条件との比較検討が十分にできなかった。
また法医解剖事例からの検体採取についても、酸化脂質が検出されると期待される事例の把握が困難であり、事例数の確保が困難であった。

今後の研究の推進方策

次亜塩素酸とホスファチジルコリンの反応物の同定については、引き続き構造解析を進めるほか、反応液のpH条件変化による産物の同定と生体内条件との比較検討を引き続き行う。ミエロペルオキシダーゼを用いた反応については、一度他の検討事項を優先し、進行状況に応じて再検討する。
法医解剖サンプルについては、当初考えていた膿瘍や心筋に加え、敗血症を来していると推定される事例において肺などほかの臓器の採取も行い、引き続き採取、分析を行う。なお、新型コロナウイルス感染症や溶血性連鎖球菌感染症、新興感染症の可能性が否定できない事例で採取・取り扱いを行いたい場合は、他の職員と調整のうえで行う。
また状況に応じLC/QTOF-MSを用いた脂質分析の条件検討を行う可能性がある。

報告書

(5件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 2020 実施状況報告書
  • 2019 実施状況報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2024-12-25  

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