研究課題/領域番号 |
19K19481
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
永澤 明佳 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (30536735)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | インスリン中毒 / バイオマーカ― / LC-MS/MS / 次世代シークエンサー / 法中毒 / バイオマーカー / microRNA / 過量摂取 / 中毒死 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、法医解剖において、インスリン中毒死に特異的なmiRNAをバイオマーカーとして確立し、そのバイオマーカーを用いてインスリン製剤の死因への関与を証明できる新たな診断法を確立することである。そこで、今回我々は近年着目されつつ、未だ法医学分野において論文報告が少ないmiRNAに着目した。本研究では、インスリン中毒死特有のmicroRNAを解析を行い、バイオマーカーとして確立し、実際の解剖検査へ応用させることを目的とする。また、得られたバイオマーカーを用いて、より簡易で安価なスクリーニング法を開発することで、人、施設に関わらず同じ結果が得られるシステムを開発する。
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研究成果の概要 |
作成したインスリン中毒のマウスモデルとコントロールモデルの血液を用いたmicroRNA解析の結果、両モデル群における発現種類及び発現量に有意な差はみられず、血液を用いたバイオマーカ―の応用は困難であった。 一方、申請後、新たに入手した解析ソフトを用い、LC-QFOT/MSを用いたインスリン製剤の分析法を検討したところ、現在市場で主に流通しているインスリン製剤5種を短時間で分離することが可能な分析方法を開発することができた。この分析法を用い、実際の解剖事例に応用し、定量分析を実施した結果、インスリン製剤の死因への関与を明らかにすることが可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の検討では、microRNAを用いたインスリン中毒の新たな診断方法の確立を目的としていたが、これは達成されなかった。一方、インスリン製剤をLC-QTOF/MSにて迅速かつ高感度で定性・定量することが分析方法を確立することができた。この分析法が確立されたことで、解剖事例におけるインスリン製剤のスクリーニング及び定量が可能になった。実際この分析法を用いて、実際にインスリン中毒が疑われる事例に分析を実施し、インスリン製剤の死因への関与を明らかにすることができた。
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