研究課題/領域番号 |
19K19503
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 長崎県立大学 |
研究代表者 |
坂本 仁美 長崎県立大学, 看護栄養学部, 講師 (30574339)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 地域包括ケア / 看護学士課程 / コンピテンシーに基づく教育 |
研究開始時の研究の概要 |
「看護学教育モデル・コア・カリキュラム」が公表され、基盤となる能力を培う看護基礎教育が注目されている。しかし、「地域包括ケアの中の看護の役割と機能」が不明確であること、地域包括ケアが地域の特性・資源に沿って多面的に実施されていることから、地域包括ケアのコンピテンシーが確立されておらず、学修成果指標が設定されていない。そこで本研究では、「地域包括ケアの中の看護の役割と機能」を明確にしたうえで、地域の特性に沿った地域志向型ケアの視点を持った能力と、「地域包括ケアにおいて看護の役割を発揮する能力」の2側面から地域包括ケアコンピテンシーを作成し、コンピテンシーに基づいた学習成果指標の開発を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の最終目的は、地域包括ケアにおける看護実践能力である地域包括ケアコンピテンシーを明らかにすることである。「看護学教育モデル・コア・カリキュラム」では、「地域包括ケアにおける看護実践」が項目立てされており、様々な発達段階、健康レベル、生活の場にある人々を対象に、多職種と連携し、「地域包括ケアにおいて看護の役割を発揮する能力」を身につけることをねらいとしている。しかし、「地域包括ケアにおいて看護の役割を発揮する能力」が曖昧な概念であることから、そのコンピテンシーは共通認識に至っていない。そこで、第1段階(2019年度)は、Cooperの統合的文献レビューに基づき、地域包括ケアにおける看護の役割についての定義づけを行った。その結果、地域包括ケアにおける看護の役割とは、多職種と連携したうえで、生活に基軸を置いた包括的な視点からの療養支援と看護体制の構築であることが明らかとなった。第2段階(2020年度)は、第1段階の定義づけを行った役割について項目化し、さらに地域包括ケアにおける必要な看護実践能力について自由回答式質問を設け、全国の地域包括支援センターを対象に調査依頼を配布し同意の得られた423名に対して調査を行った。第3段階である本年度(2021年度の中断時点までと、2023年度)は、第2段階の調査で得られたデータから、必要とされる看護実践能力の期待度と実践度の詳細な分析、また質問項目の精査を実施した。さらに自由回答式質問の回答から内容分析を行い、「地域包括ケアにおける看護実践能力(コンピテンシー)」(案)を作成した。この作成した尺度についてパイロットテストを実施するために、ネットワークサンプリングを行い、約60名の調査対象者を確保した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
育児休業により2023年2月末まで、研究を中断し、同年3月から研究を再開した。当初からの計画スケジュールを変更したが、修正後の研究実施計画書に記載したとおりの検討を行うことができたため、「(2)おおむね順調に進展している。」と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
修正後の研究実施計画書どおりに今後も研究を推進していく計画である。しかし万が一、当初計画どおりに進まない場合、確実に成果に結びつく研究計画を強力に推進する。また、本研究計画を遂行するための研究体制のなかで適宜意見交換を行い、本研究計画を効率的に推進するとともに、最新の知見を得、検討に必要な研究協力を得る。なお2023年度以降は、作成した「地域包括ケアにおける看護実践能力(コンピテンシー)」(案)について尺度調査を実施する予定であるが、新型コロナウイルス感染症の流行状況によりアンケート用紙の配布が容易でない状況が考えられるため、アンケート調査の方法について、引き続きweb調査での実施も検討していく。
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