研究課題/領域番号 |
19K19529
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
西本 大策 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (80757675)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | バーンアウト / レジリエンス / 看護師 / 看護を語る会 / ソーシャル・サポート / 離島 / 臨床看護師 |
研究開始時の研究の概要 |
極度の心身の疲労と感情の枯渇を主とするバーンアウトは本土の看護師の23.2~46.5%、離島の看護師の53.1%を占め、看護師の質低下や離職につながると報告されている。我々は精神的回復や適応を表すレジリエンスにおいて下位尺度‘他者心理の理解’のバーンアウトへの有効性をパイロット研究で明らかにした。他者心理の理解を後天的に獲得するには、友好的で同調的な集団内で自らの体験を自由に語り、互いの経験を共有し共感する機会が必要と報告されている。本研究では本土と離島の臨床看護師を対象にバーンアウトと他者心理の理解および‘看護を語る機会’との関連を縦断的に証明し、バーンアウト耐性を身につける教育開発を行う。
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研究成果の概要 |
鹿児島県の本土と離島の臨床看護師98人を対象とした横断研究では、バーンアウトの発生に影響を与える可能性があるレジリエンスや関連する要因を調査した。調査結果は一元配置分散分析と多重回帰分析を実施し、本土では19.6%、離島では36.1%のバーンアウトの割合が認められ、資質的レジリエンス要因および職場の先輩のサポートがバーンアウトと負の関連があることが示された。 介入研究は同対象者に実施され、バーンアウトの縦断変化は、職場のソーシャルサポートの縦断変化、および獲得的レジリエンス要因の縦断変化における介入との交互作用項と有意な負の関連にあることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
職場のソーシャルサポートの縦断変化とバーンアウトの縦断変化は負の関連にあり、離島と本土の看護師で共通していた。更に、看護を語る介入と獲得的レジリエンス要因の縦断変化との交互作用は本土と離島の看護師に共通し、バーンアウトを低減する可能性があった。これら両知見はそれぞれ新規性があり、学術的意義があると考えられる。社会的意義について、介入としての看護を語る会の実施は、臨床看護師のバーンアウト予防に寄与する可能性が示唆された。
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