研究課題/領域番号 |
19K19533
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 神戸市看護大学 |
研究代表者 |
稲垣 聡 神戸市看護大学, 看護学部, 助教 (70785451)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 糖尿病 / 自己管理支援 / ゲーミフィケーション / ピア・サポート / e-health / 患者報告式システム / m-Health / Consumer Health / ICT |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、ゲーミフィケーションの要素を取り入れた新たな糖尿病自己管理支援システムを構築する。当システムには、ゲーミフィケーションの要素を取り入れることで、自発的かつ持続的な行動変容を目指す。使用する前後で自己効力感や自律性動機が変化するかを評価し、ゲーミフィケーションが療養支援に有効であるか検証することを目的とする。 初年度にはシステムを構築し、健康な男女に用いることでシステムの効果的な運用についての示唆を得る。次年度には、システムを糖尿病患者に6ヶ月間使用してもらい、糖尿病患者の自己効力感や自律性に変化があるかを検証する。最終年度には、システムの利用の効果が持続するかを検証する。
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研究実績の概要 |
本研究は、ゲーミフィケーションの要素を取り入れた新たな糖尿病自己管理支援システムを構築し、2型糖尿病をもつ人に使用してもらうことで、自己管理に効果があるかを検証し、効果的なゲーミフィケーション要素について検討することを目指している。 2021年よりゲーミフィケーションを組み込んだ習慣化アプリ「みんチャレ」を用いた介入研究を開始した。32名が参加した本研究は、2024年1月にすべての参加者の介入が終了し、データ収集を終えた。 参加者の約8割が糖尿病セルフケアに役立て、アプリへの投稿がセルフマネジメントのきっかけになったと参加者の語りが得られた。役立ったアプリの特徴・機能はチーム制と累計チャレンジ回数の表示であった。また、約6割がアプリに楽しさを感じており、チームメンバーと交流することで楽しさを感じていた。楽しさは会話から生じる場合や、他の人の頑張りが可視化されることによるものであった。参加者はチームの中での支援や刺激が、セルフケアに対する気持ちに影響したことを述べた。一方で、チームの活動が活発でないことや、良いフィードバックが得られない場合は、自己のニーズとチームの活動に乖離があり戸惑うことや投稿への負担感が述べられた。これらより、アプリの利用に関連して、目標を共有するチームメンバーから情緒的支援が得られることや、社会的比較効果により健康的な生活習慣が動機づけられる可能性があることを報告した。 今後、基盤(C)23K09815の助成を得て、ゲーミフィケーションの要素を取り入れたアプリの長期的な効果に関する調査を継続する。
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