研究課題/領域番号 |
19K19565
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
野末 明希 宮崎大学, 医学部, 助教 (30569794)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 成人先天性心疾患患者 / 睡眠 / 睡眠の質 / 自律神経 / 唾液ホルモン |
研究開始時の研究の概要 |
近年増加している成人先天性心疾患患者は、幼い頃から身体・精神・社会の多面的な問題を抱え、成人になってからも成人特有の問題に直面し、不安やうつの兆候がみられる。また、睡眠時無呼吸症候群の存在や交感神経活動の亢進が示唆されているが、睡眠状態については不明な点が多い。睡眠の質の低下は精神状態の悪化につながるため、成人先天性心疾患患者の睡眠を良好に保つことは精神状態の改善にもつながる。本研究では、成人先天性心疾患患者の睡眠と、睡眠に関連のあるストレス反応や自律神経を長期に測定し、その実態をもとに、睡眠の状況が改善できるケアを取り入れ、効果を評価し、成人先天性心疾患患者の睡眠の改善プログラムを開発する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、近年増加の一途をたどる成人先天性心疾患患者の睡眠に着目し、「睡眠」と「ストレス反応や自律神経」を測定し、その実態をもとに、「睡眠の状況が改善できるようなケア」を取り入れること、また、そのケアの効果を評価し、成人先天性心疾患患者の睡眠の改善プログラムを開発することである。 成人先天性心疾患患者の日常受けているストレス反応と、睡眠時および活動時における自律神経の測定を行い、睡眠の実態を捉える研究計画で準備を進めていたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、対象者に対しての説明と協力を依頼する機会の確保が困難な状況であった。実施協力体制を見直し、一部の対象者に説明する機会は得たものの、目標数には至らなかった。そのため、昨年度に引き続き、指標の検討および再考を行った。睡眠の評価方法や睡眠の介入方法についての国内外の先行研究の検討を行った。対象者については、心疾患のなかでも心不全を有する患者を対象にした文献が多かった。また、主観的評価指標として、ピッツバーグ睡眠質問票(Pittsburgh Sleep Quality Index)が多く使用されていた。併せて睡眠日誌を使用している研究もみられ、本研究で用いる睡眠日誌の内容に関しての再度検討を行った。 先行研究では、睡眠に関する質問紙と併せて活動計を用いた文献は比較的少なかったが、主観的な指標と同時に客観的な指標も有効であるため、昨年度不十分であった睡眠・覚醒パターンを測定する活動計による測定や唾液ホルモン測定について再度検討した。睡眠の介入方法として、認知行動療法が多かった。また、睡眠衛生教育等や他者からの定期的なフォローアップが有効であることもわかった。それらの先行研究をふまえ、本研究の対象である成人先天性心疾患患者の日常に取り入れられるケアの検討を行い、準備を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスワクチン感染症の影響により、対象者の外来受診が延期になっており、対面での説明が困難な状況であった。外来受診以外の機会でも対象者を確保できるように努めているが、感染者の増加に伴い、対象者が自身の感染の懸念から外出されないこともあり、行動を制限されていたため、困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことで、今後対象者の確保ができることを見込み、データ収集を迅速に行う。睡眠の実態調査後は、睡眠を改善するための介入を行うため、引き続き先行研究の検討を行う。
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