研究課題/領域番号 |
19K19595
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
|
研究機関 | 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛 |
研究代表者 |
内野 小百合 防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究施設、病院並びに防衛, その他, 准教授 (90758757)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
|
キーワード | 多量飲酒 / 危険な飲酒 / アルコール関連問題 / アディクション / 看護実践 / 二次予防 / 看護師 |
研究開始時の研究の概要 |
多量飲酒は身体、心理、社会に甚大な影響を与え、その早期発見と介入がわが国の喫緊の課題となっている。健康、不健康を問わず、対象の健康生活の保持増進、回復へのケアを本来役割とする看護が、いかにすればこの飲酒問題に寄与できるか問いを立てた。本研究は、まず総合病院の一般病棟看護師による現在の多量飲酒者へのケア実践とその関連要因を明らかにし、ケア実践のガイドを作成、その有用性の検証を行うことを目的とする。
|
研究実績の概要 |
本研究は、総合病院の一般病棟看護師がアルコール関連問題低減に寄与するため、①看護師の多量飲酒者の早期発見と早期介入に関するケア実践とその関連要因を明らかにすること、②明らかになった関連要因を参考にケア実践のガイドを作成し、有用性の検証を行うことを目的としている。 2023(令和5)年度は①について、異なる視点や方法から分析を行うトライアンギュレーションの観点から、進めてきた質問紙(量的)調査とインタビュー(質的)調査を実施し、終了した。量的調査では、500床以上の一般病院に勤務する主に内科病棟看護師523人に自記式質問紙を依頼し、全てに回答いただいた68人(有効回答率13.0%)の分析を行った。回答者の91.2%は患者の飲酒習慣について情報収集し、52.9%が看護問題として挙げ、25%は酒害教育を提供していた。実践をより行う群は、アルコールの問題を抱える患者への『看護への興味・関心』、『役割に伴う自尊心』が高い傾向にあった。以上から、一般病棟看護師の飲酒問題に関する興味と役割への気づきを促進することにより、看護師らの看護実践を増やす可能性が示唆された。また質的研究では、15名の看護師にインタビューを終え、現在詳細を分析中である。それぞれのケースで、看護実践時の困りや迷いが伺えた。 現在②については、基礎知識や一般的な対応についての内容で実践ガイドを作成中である。これに、調査で明らかとなった点を追加し、多量飲酒者へのケア実践ガイド完成に繋げていく。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19の影響により、総合病院一般病棟での質問紙調査、質的調査ができない期間があった。そのため予定より大きく遅れている。今年度、臨床の協力を得て質問紙調査・インタビュー調査が無事に終了した。
|
今後の研究の推進方策 |
2024年度再延長を申請した。 2年遅れとなるが、インタビュー調査の分析を進め、看護師が多量飲酒者の早期発見と早期介入に関する実践を行う際の困りや迷いを抽出する。結果を基に、必要な情報をケア実践のガイドに盛り込み完成させる。その後協力施設に依頼し、臨床看護師より実践ガイドの有用性について情報収集し検討を行う。 加えて、調査内容を関連学会に発表、投稿し、協力施設以外にも広く意見を伺っていく。
|