研究課題/領域番号 |
19K19599
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
川原 瑞希 (市川瑞希 / 市川 瑞希) 滋賀医科大学, 医学部, 客員助教 (50835931)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 糖尿病 / ガイドライン / 血糖コントロール / 血糖管理状況 / 塩分知覚 / 腎機能 / 血圧 / 生活習慣病 / 塩味知覚 / 高血圧 / 生活習慣要因 |
研究開始時の研究の概要 |
近年本邦で重視されている透析導入予防のためには、腎機能低下予防と早期発見が必要であり、特に高血圧の予防と管理が重要である。本研究は、より早期かつ非侵襲的に血圧上昇や腎機能低下を予測し得る評価指標として塩味知覚に着眼した調査である。本申請課題ではまず、透析導入リスクの高い①糖尿病患者において塩味知覚低下の有無が高血圧の発症、腎機能低下発現に影響しているかを検討する。加えて②一般集団での高血圧発症・腎機能低下発現に対する「塩味知覚低下による予測力」を推定する。③一般集団における塩味知覚を引き起こす生活習慣を同定する。以上の項目より塩味知覚と腎機能、血圧との関連を明らかにする。
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研究実績の概要 |
2023年度は糖尿病患者に対して構築したデータベースをもとに解析を行い、国際学会で発表した。 発表内容は以下の通りである。 糖尿病における診療ガイドライン整備や高齢者における治療方針のステートメントの変化に伴い、血糖管理の状況は変化すると考えられるが、年代別による変化の違いについての報告は少ない。そこで大学附属病院外来に通院する患者データをもとに、ガイドライン更新のタイミングと血糖管理状況の推移を検討した。A大学附属病院糖尿病内分泌内科・腎臓内科外来を受診した患者の2013-2021年の診療録データを用いた。期間中いずれかのタイミングでHbA1cを測定していた定期管理対象者の中から65歳以上のデータを使用した。結果、対照対象カテゴリー別の HbA1c の分布は、2013 年から 2021 年までのすべての年で、約 8割の患者の HbA1c が 8.0% 未満であることを示しました。 HbA1c の範囲は 7.0% ~ 8.0% であり、ガイドラインが発表された年の前後で増加した。前期高齢者群(65~74歳)と高齢者群(75歳以上)に層別すると、各区分の割合に大きな差はなかった。この結果は、日本の高齢の 2 型糖尿病患者の血糖コントロールが、ガイドラインに従って穏やかな血糖コントロールに変更されている可能性を示唆していると結論づけた。今後はこういった特徴を持つ糖尿病患者における塩分知覚や血圧との関連を検討していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
元々、新型コロナウイルス感染拡大時に研究の進捗が大幅に遅れ、延長申請を行っている課題であるため、「やや遅れている」を選択している。しかしながら、2024年度は論文発表を中心に行っていく予定であり、論文投稿に必要な経費を残したため、最終年度の延長申請を行った。研究解析結果をまとめることに専念する。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は研究成果をまとめ、論文発表を中心に行う予定である。 現在、一般都市住民を対象とした塩分知覚の男女差について論文投稿準備中である。
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