研究課題/領域番号 |
19K19613
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
山本 加奈子 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (00833477)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | アドバンスケアプランニング / ディシジョンエイド / クリティカルケア / 周手術期 / 意思決定支援 / 集中治療室 / 看護外来 / シェアードディシジョンメイキング / 意思決定 |
研究開始時の研究の概要 |
周手術期にICU管理が必要な患者は、過大侵襲による全身状態の悪化や術後合併症の併発から回復経過を辿れず重症化することがあり、突然に代理意思決定者となる家族や医療者は対応できず多大な困難感を抱えている。自分らしく生きるために治療開始前から価値観を顕在化させておくことが望まれるが、回復を前提とする周手術期の特殊性からAdvance Care Planning; ACPの導入は行われていない。治療を受けると意思決定した時から患者の希望や価値観を家族、医療者と共有し支援する体制を作ることが重要である。そこで本研究の目的は、周手術期にICUに入室する患者へのACPを支援する意思決定ガイドの開発とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、集中治療室に入室する患者・家族と医療者のアドバンスケアプランニング支援に関するエビデンスを整理し、ニーズ調査を行いクリティカルケア領域におけるアドバンスケアプランニングの支援の現状と課題を明らかにした。それを元に、ハイリスク手術を受けた後、集中治療室に入室する患者を対象にしたアドバンスケアプランニングのディシジョンエイドの試作版を開発し、内容妥当性を評価し、さらに内容を洗練させ臨床で患者に実装を行った。 この結果、開発したディシジョンエイドは、ハイリスク手術を受ける患者と家族のアドバンスケアプランニングの支援に使用でき、かつ患者と家族の話し合いの機会を増加させる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ハイリスク手術を受けたり、集中治療室で積極的な治療を受ける患者は、治療プロセスの中で急変リスクを持つ。しかし、事前に患者の治療のニーズを話し合うことで、万が一、救命医療から終末期医療に治療目標をシフトせざるを得ない場合も、患者の治療目標や生き方、価値観を治療に反映させることを可能にする。 また、ハイリスクな治療を受ける患者と家族は、終末期医療に関する自分たちの気持ちを率直に話し合うことが難しい。しかし、ディシジョンエイドを用いることで、治療前もしくは治療後に患者は治療の目標や自分の価値観を家族や医療者に伝えたいと思い行動に移しやすくなることが示唆され、意思決定の質の向上に繋がるという意義がある。
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