研究課題/領域番号 |
19K19619
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 東都大学 (2022) 東京医療保健大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
田野 将尊 東都大学, 沼津ヒューマンケア学部, 非常勤 (70583673)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 精神科救急・急性期病棟 / 病棟看護師 / 地域生活 / 統合失調症 / 認知機能 / 実行機能 / 精神科救急・急性期 / 病棟看護 / 看護プロトコール / 標準化 |
研究開始時の研究の概要 |
急性期化の進む日本の精神科医療において、精神科救急・急性期病棟では患者の退院後の地域生活を見据えた看護が十分に実践できていないのが現状であり、特に病棟看護師の患者の退院後の地域生活に関する視点や知識の不足が明らかとなっている。 病棟看護師が患者の地域生活の視点を持つことが出来れば、入院早期から地域生活を見据えた看護実践が可能となる。本研究によって、精神科救急・急性期病棟の地域生活支援における看護実践の標準化を図ることが可能になると考えられる。
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研究成果の概要 |
「地域生活の視点を持った看護」を「実行機能に対する介入」と定義し、「精神科救急・急性期病棟に再入院した統合失調症者の実行機能を高める看護プログラム」を開発して効果検証を行った。2施設3病棟の精神科急性期治療病棟に再入院した統合失調症者8名を対象に看護プログラムを実施したところ、実施後の実行機能得点、認知機能の複合スコアが有意に上昇し、効果量rも大きかった。メタ認知、思考の柔軟性、日常生活上の行動は、看護プログラム実施前後で有意な変化は認めなかったが、効果量rは中程度から大であった。実行機能を高める看護プログラムによって実行機能や認知機能が向上し、再入院中の統合失調症者に対する有用性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
統合失調症者が自身の希望する地域生活を送るためには、認知機能の中でも実行機能がスムースに働く必要があり、統合失調症者の実行機能向上のための看護が必要であると考えられる。これまで認知機能改善プログラムは多数開発されているが、実施回数や内容量が多く精神科救急・急性期病棟での実施の困難さが指摘されていた。 本看護プログラムは、精神科急性期治療病棟に再入院中の統合失調症者の実行機能や認知機能の向上に有効であり、入院期間中という比較的短期間で実施できるため、精神科リハビリテーションとして有効であることが示唆された。精神科救急・急性期病棟の地域生活支援における看護実践標準化の一助となることが期待される。
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