研究課題/領域番号 |
19K19631
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 長崎県立大学 (2022-2023) 活水女子大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
石川 美智 長崎県立大学, 看護栄養学部, 教授 (40638706)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 延命治療 / 血液透析 / 開始見合わせや中止 / 意思決定 / 開始みあわせや中止 / 開始見合わせ / 自己決定 / 看護実践 / 実態調査 / 質問紙調査 |
研究開始時の研究の概要 |
わが国では、延命治療の差控えや中止に関する法が不整備である。そのため医療従事者は、延命治療の中止の実行に抵抗が大きい。延命治療の中止に関する研究は稀少で、今もなおその実態は明らかにされていない。本研究は、延命治療としての血液透析の開始見合わせや中止といった患者の延命治療の拒否権が行使される際の看護実践の実態と課題を明らかにする。そして、延命治療としての血液透析の開始見合わせや中止時に必要とされる看護の提言を行う。
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研究実績の概要 |
本年度も前年度に引き続き、延命治療としての血液透析の開始見合わせや中止を患者の希望通り実施あるいは実施できなかった時のプロセスとそのプロセスの帰結への関連要因を明らかにすることを目的とし、日本透析医学会の認定・教育関連施設で血液透析治療に携わっている看護師を対象としインタビューを実施した。前年度は、看護師7名から研究参加への同意が得られたが、コロナ感染状況により看護師2名から研究協力が撤回され5名の看護師へのインタビュー調査を実施した。本年度は調査地域を拡大し22施設に研究協力を依頼した。8名の看護師より研究協力の同意が得られたが、コロナ感染状況により看護師2名から同意を撤回され、6名の看護師へのインタビューを実施した。当初の計画では、インタビュー調査の対象者数を20名と予定していたが、本年度まで11名(5県)の看護師のインタビューが終了した。次年度が研究の最終年度となるため、収集したデータの分析を実施する。 当初の最終年度の計画は、国内における延命治療としての血液透析の開始見合わせや中止における現状から問題を整理し、課題を明らかにする予定であった。初年度(2019年度)日本透析医学会の認定・教育関連施設(1070施設)で血液透析治療に携わっている看護師を対象として実施した質問紙調査『血液透析の開始見合わせや中止時における看護実践の実態調査』の質問項目「血液透析の開始見合わせや中止における現状の課題」の自由記述内容も活用する。この質問紙調査の自由記述内容を帰納的に内容分析を行い、その結果を学会で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
延命治療としての血液透析の開始見合わせや中止を患者の希望通り実施あるいは実施しなかなかった時のプロセスとその帰結への関連要因を明らかにするため、当初の計画では約20名の看護師にインタビュー調査を実施する予定であった。しかし、本年度コロナ感染症が5類に移行したものの施設より研究協力が得られず、インタビュー協力者2名からはコロナ感染予防のため協力を辞退され、調査を予定通り進めることができなかった。昨年度5名、本年度6名、計11名のインタビュー調査が終了した。本年度収集しているデータの内容分析を開始する予定であったが、研究者の健康上の問題があり、分析が開始できず、予定通り研究が進まなかった。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、インタビュー調査で得られた11名の看護師の各語りの内容の分析を開始する。 1次調査である質問紙調査の自由記述内容「血液透析の開始見合わせや中止における現状の課題」の分析の結果をまとめ、論文化し投稿する。 延命治療としての血液透析の開始見合わせや中止のプロセスとその帰結への関連要因を明らかにし、分析の結果をまとめ学会で報告し、論文化し投稿する。 透析の拒否権が法的に認められている欧米諸国の文献を参考に、わが国で透析の見合わせや中止が適切な医療の選択肢の1つとしていくために必要な看護を明らかにしていく。
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