研究課題/領域番号 |
19K19632
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 神奈川歯科大学短期大学部 |
研究代表者 |
寺門 亜子 神奈川歯科大学短期大学部, その他部局等, 教授 (70712735)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | がん看護 / 緩和ケア / 一般病棟 / 看護師 / ストレス / COVID-19 / 国際比較 |
研究開始時の研究の概要 |
がん医療においては診断時からの緩和ケアの有効性が実証されているが、緩和ケアを提供するには人的・物的環境は十分とは言えず、多くの患者は一般病棟でケアを受けているのが現状である。一般病棟の看護師は、積極的ながん治療を受ける患者と苦痛症状の緩和を主体とした患者に目的や援助方法が異なる看護を同一の場で実践している。このような状況下にある看護師のストレスははかりしれない。質の高い緩和ケアの提供には看護師の心身の安寧が必須であるため、ストレスの実態の把握は急務である。本研究では豪州にもフィールドを広げ日本との比較検討を行い、多角的視点から分析し、柔軟で現実的なストレス軽減の方略への示唆を得ていく。
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研究実績の概要 |
本研究は、日本と豪州の一般病棟で緩和ケアに携わる看護師のストレスの実態を明らかにすることを目的としている。看護師の不安や対処方法にも焦点化しながら、ストレスとその影響要因との関連を探究するとともに、両国間を比較検討することで、多角的な視点からストレスの実態を分析したいと研究を進めてきた。 2019年度は、研究フィールドの実情の把握をするために比較対象とする豪州で視察を行った。一般病棟の状況やスタッフの様子を視察するとともに、緩和ケア領域のスペシャリストナースと面談し研究の方向性の明確化に努めた。 しかし、昨今のCOVID-19の影響に伴う医療の逼迫状況により、研究対象者へのアプローチはさらに慎重に行う必要性が生じたため、随時、研究スケジュールの変更を行ってきた。本テーマが対象とする看護師は、COVID-19の患者へのケアとともに、緩和ケアが必要な患者のサポートもこれまで通りに行う必要があり、その負担感やあらゆる葛藤による苦悩ははかりしれず、まさに医療の逼迫により多くの影響を受けていることが予測された。よって2020年度以降は、筆者自身が臨床に身を置く時間を増やし、医療の逼迫状況や、そこで奮闘する看護師のストレスの現況を体感し、リサーチクエスチョンのブラッシュアップに努める機会を持つことにした。 過酷な医療情勢は継続していたが、その実情を社会に発信する責務もあり、2021年度は国内の医療施設に研究協力を依頼し、コロナ禍をふまえた調査項目も加味しながらデータ収集を行った。現在は国内で得られた貴重なデータの分析段階にあり、一日も早く実情をout putしていきたいと考えている。豪州におけるデータ収集についても、倫理的配慮をふまえながら慎重に時期や方法を検討していく予定である。
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