研究課題/領域番号 |
19K19635
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
扇野 綾子 弘前大学, 保健学研究科, 准教授 (70400140)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 看護学 / 小児 / 医療被ばく / 子ども / 放射線 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、放射線検査を受ける子どもの医療被ばくに関する親の認識に影響を与える要因を探索し、可視化することを目的に研究を行う。その方法として、まずは既存の文献や子どもの保護者にインタビューを行うことにより、情報を集めまとめる。その結果を受けて子どもを育てる保護者を対象に質問紙調査を実施する。さらに直接観察できない心理的な構成概念間の関連を共分散構造分析を用いて分析し、視覚的にわかりやすいモデルを作成する。
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研究成果の概要 |
本研究では、子どもの放射線検査に対する親の認識に影響を与える要因について探索することを目的に研究を行った。 乳幼児の保護者を対象に、医療被ばくの可能性のある検査の経験や、心配事に関する調査を行った。心配事の割合で多かったのは「子どもが怖がらないか」という子どもの心理面に関する心配であった。放射線の影響を心配する割合は、58.8%であった。心配に対する対処方法は「医療職者に相談する」が最も多かったが、不安の得点と正の相関があったのは「インターネットで調べる」であった。自由記述では、被ばくは必要であれば仕方がないとの回答もあり、説明を十分受け納得していることが受容の要因となることが考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放射線を用いた治療は多くの疾患に効果的に用いられ、人の健康への利益は非常に大きい。しかし一方で医療被ばくの影響が懸念される。特に小児は放射線感受性が高いため、最小限の被ばくで、必要な検査を行うことが求められる。検査を受ける子どもの保護者の理解と納得、不安の軽減が重要な課題である。 本研究の対象者は少なく、結果を一般化することはできないが、検査を受ける子どもの保護者の不安の内容は医療被ばくの有無だけでなく、子どもの恐怖心などの心理面に関する不安が大きかった。患者や家族が医療者に対して、不安や心配について話し合えるような、診療場面での関わりが大切であると考えられた。
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