研究課題/領域番号 |
19K19636
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
熊谷 真愉子 (小西真愉子) 秋田大学, 医学系研究科, 助教 (20816251)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 母親の睡眠 / 母親の精神健康状態 / 乳児の睡眠 / 乳児の泣き / 母親のメンタルヘルス / STN / 母親の精神健康度 / 妊婦の睡眠 / 妊婦の精神健康度 / 妊娠後期の精神健康度 / 妊婦 / 睡眠 / 精神健康状態 / 乳児 / 泣き |
研究開始時の研究の概要 |
ヒトの睡眠リズムの出現時期は妊娠後期であると言われ、その時期の母親の睡眠と精神健康状態が胎児の体内時計の機能開始に影響し、出生後の児の睡眠発達や泣きへも影響を及ぼしているのではないかと考えられるが、その関連は未だ十分に明らかにされていない。 本研究では、①妊娠後期の妊婦の睡眠状態と、受胎後48~49週、52~53週、56~57週の乳児の睡眠発達との関連、②妊娠後期の妊婦の精神健康状態と受胎後48~49週、52~53週、56~57週の乳児の泣きとの関連を明らかにする。本研究結果を基に、妊娠期の良好な睡眠や精神健康状態のためのセルフケアや生活習慣を導き、その効果を実証する研究へと発展させる。
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研究成果の概要 |
目的は、母親の妊娠後期の睡眠や精神健康状態と生後早期の乳児の睡眠発達や泣きとの関係を明らかにすることである。27%の児が生後4か月で長時間持続的な夜間睡眠(STN)を獲得し、STN児では生後2~3か月に夜間睡眠の定着が急速に進んでいた。STN児の母親のGHQ28得点は産後3か月間で有意に減少し、妊娠後期では有意に低値であった。ランダムフォレスト分析の結果、産前・産後のGHQ28得点はSTN児の重要な説明変数として抽出され、産前産後の母親の精神健康状態は乳児のSTN獲得と関連していた。産前の母親の精神健康状態を良好に保つことは、生まれた乳児のSTNの早期獲得に貢献する可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果の学術的意義は、乳児の夜間睡眠は生後2か月から4か月にかけて定着していき、その変化はSTN児の方がより大きく、生後2か月から3か月にかけて急速に進んでいたこと、生後早期の乳児のSTN獲得と母親の精神健康状態には双方向の関係があり、生後早期のSTNの獲得は、母親の精神健康状態の改善に貢献することを明らかにしたこと、精神的に健康な母親から生まれた乳児は、STNを早期に獲得する可能性を示したことである。この知見は、産後の母親のメンタルヘルス支援や、産前のケアを通じて乳児のSTN獲得を促進できる新しい育児支援の開発につながると考えられる。
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