研究課題/領域番号 |
19K19685
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
|
研究機関 | 岩手保健医療大学 |
研究代表者 |
大谷 良子 岩手保健医療大学, 看護学部, 准教授 (60811718)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 不妊治療 / 体外受精 / 体外受精後妊娠 / 妊娠・出産体験 / 出産体験 / 思いのプロセス / バースレビュー |
研究開始時の研究の概要 |
体外受精後妊娠の女性は出産後、マタニティブルーズや内罰傾向に陥りやすいことが報告されている。また体外受精後妊娠の女性は妊娠・分娩期の異常へと傾きやすく、自然妊娠女性とは異なる経過を体験する可能性がある。しかし不妊治療経験者が妊娠を機に自然妊娠の妊婦と同様の健診やケアを受ける現状では、不妊治療体験の受け止めの機会もなく妊娠・分娩、育児を迎えている可能性が考えられる。不妊治療後妊娠の女性が自身の体験に対する思いを表出すること、その介入時期や具体策について検討が必要と考えた。その示唆を得る手段として、本研究では妊娠・分娩期における体外受精経験者の思いのプロセスを当事者の言葉で明らかにすることとする。
|
研究成果の概要 |
体外受精による妊娠・出産の受け止めやその状況を明らかにすることを目的に、体外受精により妊娠・出産した女性に半構造化面接によるインタビュー調査を実施し、質的帰納的分析を行った。「想像もつかなかった不妊治療」に「気軽に誰にも話せない思い」を抱いた不妊治療、「嬉しさとリスクに対する不安の共存」の中「自分なりの安心や前向きな姿勢を見い出す」工夫をしていた妊娠期、「想定外の出産状況」に「無事に産むことへの不安と覚悟」と「実感のない我が子の誕生」の出産期であった。不妊治療の経験は治療中から出産後の全期間に渡り、女性の受け止めに強い影響を与えている事、夫との対話・共有がポイントとなる事が示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
不妊治療の中でもより多くのストレスや困難を経験した体外受精後妊娠の女性への看護ケアを確立することによって、体外受精後妊娠の女性だけでなく、一般不妊治療後妊娠の女性へ対しても適切なケアへの提供が可能となる。本研究は生殖補助医療の急速な進歩に比べ、不妊治療後の妊娠・出産・育児に関する具体的看護ケアの検討・実施において立ち遅れている状況を打破するものである。
|