研究課題/領域番号 |
19K19695
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 明治国際医療大学 |
研究代表者 |
岡本 留美 明治国際医療大学, 看護学部, 客員研究員 (70769322)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | ダウン症候群 / 出生前診断 / 母親 / 心理 / 体験 / ダウン症 / 子ども / 出産・育児 / 母親の体験 |
研究開始時の研究の概要 |
様々な出生前診断が広がるなか,検査を受ける女性とそのパートナーへの心理的影響はより複雑になることが予測される.超音波検査を含めた画像診断および,DNA検査の進歩により子どもの先天異常の約8割が妊娠期に診断可能となり,超音波検査は広義の出生前診断として位置づけられ,通常の妊婦健康診査においても予期せず胎児の異常を知る機会も増加している.しかし,出生前診断に関連した情報提供やカウンセリングのニーズが高まる一方で,産科と治療領域を結ぶコーディネータや遺伝カウンセラーは不足している.妊娠・分娩管理の多くが一次施設で行われる現状や少子化,診断率の上昇から支援体制の構築は重要な課題である.
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研究実績の概要 |
令和4年度は,COVID-19の状況を鑑みて,既存のデータの詳細な分析と文献などの資料調査を主とした.詳細な事例の分析により,出生前診断をうけるという新しい医療の文脈のなかでは,医療者の関心が胎児に向けられ,自分自身が置き去りにされてしまう孤独な体験が浮き彫りとなった.この点は,先行研究と一致していると考えられ,医療者の相談機能を高めるための教育システムの見直しの必要性が示唆された.調査方法として,質問紙やオンラインによるインタビューも検討したが,研究の性質上,対面でのインタビューが望ましいため調査時期は,慎重に考慮する必要があった.また,今年度はオンライン上ではあるが,A市の自助グループの検討会へ,研究者として参加することができた.近年,着床前診断の実施施設の拡大が進められつつあることが,生れようとしているいのちの選別につながるなど新たな社会的圧力として生じる可能性が懸念事項として浮上しており,質問内容など計画の一部を修正した.さらに,周産期領域の経験年数5年目以上の医療者(助産師・保健師)へ予備的聴き取りをおこない,今後の課題として,集積した文献等の知見に,スコーピングレビュー等の分析を加えることで,支援のために周産期領域の医療者が活用できるガイドライン作成への重要な示唆が得られた.しかし,研究代表者が,研究機関を移動したことにより資格喪失となったため補助事業としては,廃止することとなった. 本研究による成果の一部は,令和4年度の研究成果公開促進費(学術図書)の採択を受け,刊行物(全6章)として,その序章と第4章に収録し公表予定である.
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