研究課題/領域番号 |
19K19729
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
杉本 敬子 筑波大学, 医学医療系, 客員研究員 (50700548)
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研究期間 (年度) |
2021-03-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 在日外国人女性 / ソーシャルサポート / ボンディング / 産後うつ / データ分析 / 論文作成 / 中断申請 / 研究再開 / 外国人妊産婦 / うつ症状 / 文献検討 / 研究計画書 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、Leininger(1988)の文化ケアの多様性と普遍性の理論に基づいている。在日外国人女性が慣れない日本の異文化の中で出産や育児を経験する際には、言語や文化の障壁によって、十分な育児支援を受けられず、産後うつ症状を生じやすい。産後の抑うつ状態とボンディング障害との関連を示す国内外の既存研究も多く(北村, 2017)、外国人女性が家族や身近なサポーターによって育児支援が得られない場合、産後うつやボンディング障害の症状を招きやすいと考えられる。そこで本研究では、在日外国人女性における産後の社会支援、産後うつ症、ボンディング障害の関連について問う、質的研究を行う。
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研究実績の概要 |
本研究は、在日外国人母子が慣れないに日本社会の中で、十分なソーシャルサポートを得られずに孤立することで生じる、乳児へのボンディング障害を予防するために有効な支援体制を構築することを長期目的とする。この質的研究では、関係性規制理論(Lakey & Orehek, 2011)を基に実施しているため、本研究では、産前産後の在日外国人女性の社会支援に対する認識を明らかにすることを目的とした。2022年度には、論文執筆に必要な国内外の文献検討、及び在日外国人妊産婦を対象としたフォーカスグループ研究の質的データの分析を行ない、ソーシャルサポートに関するニードと課題ついて検討した。国内外の文献検討では、海外移住者の産後女性は非移住者の女性よりも、育児ストレスが強くボンディング障害のリスクが高いということが、グローバルな課題として注目されていた。さらに、社会支援の欠如が、移住女性の周産期メンタルヘルス障害の重要なリスク要因であることが、西欧諸国の研究を統合したシステマティックレビューで示唆されていた(Anderson et al., 2017; Falah-Hassani et al., 2015; Fellmeth et al. 2017; Stevenson et al., 2023)。本研究のフォーカスグループの結果からも、在日外国人妊産婦に対する社会支援が欠如していることが浮き彫りとなっており、今後、さらにデータ分析を進め、在日外国人妊産婦への社会支援とメンタルヘルスの関係性について考察を深め結果を報告していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19パンディミック下での海外長期研究滞在中であるため、本課題の進捗状況に遅延している。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は、フォーカスグループおよびインタビュー調査のデータ分析を進め、国内外の研究者から指導助言を得ながら、学術学会や研究論文にて、研究成果を報告していく予定である。
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