研究課題/領域番号 |
19K19748
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 日本赤十字北海道看護大学 (2023) 東京医療保健大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
蓮井 貴子 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 准教授 (50450002)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 資質的レジリエンス / 獲得的レジリエンス / リフレクティング / アサーション / 訪問看護師 / ソーシャルスキル / 二次元レジリエンス / ナラティブアプローチ / リフレクティングプロセス / 社会的スキル / 支援プログラム / 新人訪問看護師 / ランダム化比較試験 |
研究開始時の研究の概要 |
訪問看護に従事後3年未満の対人ストレスは離職意図に結びつきやすいことが報告されている。ストレスからの回復力である「レジリエンス」には遺伝的な気質である「資質的要因」とソーシャルスキルなどの「獲得的要因」の2つの側面があると言われている。これまでの研究を概観するとレジリエンスの獲得的要因に着目した研究が中心となっており、資質的要因に着目した介入は行われていない。そこで本研究では訪問看護に従事後3年未満の者を対象に資質的・獲得的レジリエンスに関連する要因の因果構造について検討する。そして、資質的・獲得的レジリエンスを高めるための介入プログラムを作成しランダム化比較試験による有効性を検証する。
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研究実績の概要 |
2023年度は訪問看護師の資質的・獲得的レジリエンス支援プログラムの内容の検討を具体的に検討した。全国の訪問看護師を対象とした先行研究の成果から、資質的レジリエンスには「他者との関係におけるトラブルや葛藤をうまく調整するための対処行動の豊かさ(社会的スキル)」や「情緒の安定性」が関連していることが明らかになっている。また、獲得的レジリエンスには「他者との関係における葛藤の調整」のほか、「自分の気持ちを抑える行動のとりやすさ」が関連していることが示唆された。以上の知見を踏まえ、訪問看護師のレジリエンス向上のためのプログラムとして、「他者との関係における葛藤を処理し、トラブルに対処できるスキル」と「自分が話したいことを攻撃的にならず、なるべく素直に伝えられるアサーティブなコミュニケーション」に着目した。そこで、介入プログラムとして「話すことと聞くことのワーク(リフレクティング)」と「アサーションとネゴシエーションスキル」を柱としたプログラムを検討した。「話すことと聞くことのワーク」では、自己理解と他者理解を深めるためのリフレクションを行う。「アサーションとネゴシエーションスキル」では、自分の意見を適切に主張しつつ、相手の意見も尊重するためのコミュニケーションスキルを学ぶ。これらのプログラムを通じて、多角的な訪問看護師のレジリエンス支援プログラムの開発を目指す。 2023年度は、所属施設の研究倫理審査委員会の承認を得たうえで、研究参加者の募集を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究倫理委員会の承認を得たのち、研究参加者の募集を行った。しかし、訪問看護師は長時間の研修への参加が難しいなどの課題が生じた。そのため、研究参加者の募集に支障がないよう、研修時間の短縮や内容の精選を行う必要性が生じた。検討したプログラムを社会実装につなげるためには、研究参加者である訪問看護師が受講しやすいプログラムになるような検討が必要である。
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今後の研究の推進方策 |
研修参加者がプログラムを受講しやすいよう、研修を複数回に分けて実施したり、オンラインでの研修を取り入れたりするなど工夫を行うなどして、研究協力施設との調整を行う。これまでに明らかになったプログラムの運用上の課題を踏まえつつ、より実践的で効果的なプログラムの開発を目指していきたい
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