研究課題/領域番号 |
19K19752
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 広島国際大学 |
研究代表者 |
乗越 健輔 広島国際大学, 看護学部, 講師 (40638722)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 認知症 / 高齢者 / 就業継続 / モデル / 質的研究 / 就業 / 就業継続支援 / モデル開発 / 認知症高齢者 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は,認知症を有する65歳以上の高齢者(以下,認知症高齢者)の就業継続支援モデルを開発し,認知症高齢者に対する就業継続支援に関して示唆を得ることである.具体的には,認知症高齢者に対して就業継続に関するインタビュー調査を行い,認知症高齢者の就業継続に関する事象をモデル化し,就業継続支援のあり方を検討する. 本邦において,認知症高齢者の数はおよそ462万人で,高齢化の進展に伴い,その数は増加することが予想される.職場における認知症高齢者の戦力化や就労継続の可能性拡大のために,認知症高齢者の就業継続に関する事象をモデル化し,就業継続支援のあり方を検討することは重要と考える.
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研究成果の概要 |
認知症高齢者における就業継続支援のあり方を検討するために,認知症高齢者を対象にインタビュー調査を実施し,就業体験に係る認識を質的に分析した. その結果,【人間関係の棘】【健康不安と就業の狭間】【肯定のまなざしの中】【助けられていることの実感】【培ってきた力を発揮したい】【自律的に取り組む】【意識的な自分磨き】【社会的役割に喜び】【社会経済活動の拡がり】【非金銭的価値の味】の10グループに統合された. 認知症高齢者は,職場においてネガティブな経験を有しながらも,他者の肯定的なまなざしやサポートに感謝しながら,自律的・前向きな意識を持って就業し,就業を継続することに意味と価値を見出していた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,認知症高齢者の就業体験の認識を構造化し,就業継続支援のあり方を検討した. 認知症高齢者の就業継続を可能にするために,職場内外にわたる幅広い人間関係形成が求められ,そこには認知症高齢者とかかわりを持つ他者の肯定的・愛護的な姿勢や互恵性が育まれるような人的な環境調整が必要である.また,職場において,認知症高齢者の認知機能や希望に合わせたテーラーメイド型の柔軟なプログラムや身体的な健康管理,メンタルヘルス支援の重要性も示唆された. 今後,これらを含む就業継続プログラムを基盤とした就業の場を創設し,本プログラムの実施がそこで働く認知症高齢者の認知機能や日常生活機能に与える影響を検証する.
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