研究課題/領域番号 |
19K19756
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
大竹 まり子 山形大学, 医学部, 客員研究員 (40333984)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 訪問看護 / 健康みまもり / 潜在ニーズ / 介護予防 / みまもり / みまもり訪問 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けるためには、心不全等の慢性疾患の病期に合わせた健康管理と生活調整を行うことが必要であり、また同時に離れて暮らす子供世代に安心を提供できる仕組みが必要である。要介護状態になる前の高齢者を対象に、介護予防を目的とした「健康みまもり訪問」を看護師が実施することは、高齢者の介護予防に貢献し、離れて暮らす子供世代には安心を提供できると考える。しかし「みまもり訪問」は現在の制度では保険外であり、概念も明確ではない。そこで本研究では介護予防を目的とした看護師による「健康みまもり訪問」の潜在ニーズを概念化し、潜在ニーズの実態と利用意向を明らかにするものである。
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研究実績の概要 |
訪問看護師による「健康みまもり訪問」は現行制度にない新たなサービスである。看護師が早期に介入することで介護予防につながる高齢者像を健康みまもり訪問の潜在ニーズとして概念化した。高齢者潜在ニーズとしてフレイルの状況、本人の自覚症状、通院の状況、継続する医療の状況、内服薬の状況、医師との関係性とした。また高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けるには離れて暮らす子供の安心を支えることも必要であることから、子供世代の潜在ニーズも検討し、介護準備状況(介護についての知識、親についての情報、親との話し合い)とした。 高齢化率の高い地域包括支援センター1圏域で介護保険未申請の元気高齢者を対象に調査を実施した。分析対象者103名のうち約4割がプレフレイル、フレイルの状態で、通院中の者は87.6%、高血圧症や糖尿病の慢性疾患が3~4割を占めた。慢性疾患は病期に応じて生活習慣を見直し、症状をコントロールする必要があることから、医療と生活を包括的に支援する機能を持つ看護師が健康相談、健康管理を行う健康みまもり訪問の潜在ニーズがあると考える(第51回日本看護学会在 宅看護)。 令和3年度は首都圏に在住する40~50代男女を対象にインターネットを用いて調査した。親が要支援・要介護認定を受けておらず、親と同居していない登録会員で期間中に調査に協力した441名を分析対象とした。介護保険の利用方法を知らない68.3%、介護についての不安は知識がないことが最も多く、通院中の疾病のある親は44.9%、親と介護について話し合ったことがある者は2.9%だった。コロナ禍で親と会う頻度が減っている現状も明らかにり、子供世代にも健康みまもり訪 問のニーズがあると考える(第3回日本在宅医療連合学会大会Late Breaker session)。 令和5年度山形県訪問看護総合支援センターの協力を得て「健康みまもり」を事業化した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
コロナ禍で調査が遅れたこと、研究者自身が介護問題で退職して研究を続けていることから、論文投稿が遅れている
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今後の研究の推進方策 |
既に訪問看護師による「健康みまもり」は事業化された。今後はその事業の根拠となる本研究の研究成果をまとめ論文に投稿し世間に公表することである。
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