研究課題/領域番号 |
19K19771
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 和洋女子大学 (2022-2023) 国立保健医療科学院 (2020-2021) つくば国際大学 (2019) |
研究代表者 |
麻生 保子 和洋女子大学, 看護学部, 教授 (80509646)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
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キーワード | 対象者の意思と価値観の尊重 / 在宅生活の可能性 / 精神状況の評価 / 社会的孤立の有無 / 子供のため込み尺度 / 価値観の尊重 / 在宅生活の継続 / 協働 / ため込み症予防 / 整理整頓教育 / 地域看護職 / 連携 / 一次予防 / 二次予防 / ため込み症 / 予防介入 / 地域看護職の役割 / 対象者理解 / 関係者支援 / 作業部隊の設置 / ハームリダクション / 重症化予防 / 保健福祉職の役割 / 多世代型生涯学習 / 整理整頓教育プログラム / ユニバーサルデザイン / 健康影響 / 効果評価 |
研究開始時の研究の概要 |
国内外の既存文献から、整理整頓教育の動向を明らかにする。その上で、我が国の生涯学習としての「整理整頓教育」に関する実態調査を行う。次に整理整頓が苦手な児童、高齢者、ADHD者等にインタビュー調査を行い、整理整頓を阻害する要因を明らかにする。合わせて、対象者を支援する様々な職種に支援上の留意点を調査した後、挑戦的萌芽研究で開発した教育介入プログラムを改良する。改良の視点は多世代汎用型・ユニバーサルデザインの整理整頓教育プログラムである。次に、そのプログラムを用いて介入を行い、健康影響への効果を測定する。得られた結果を取りまとめ、成果の発表を行う。
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研究実績の概要 |
家屋内の生活時間が長い児童や高齢者は乱雑な住居からの健康影響を受けやすい。筆者は「ため込み予防に向けた地域看護職の役割」について、文献レビューを通して支援方法を整理してきた(Aso,2021)。2023年度は、我が国の新型コロナ感染拡大前後の生涯学習や自己啓発に関する状況を整理するとともに、住居衛生に課題のある療養者を支援する専門職の視点について調査した。 新型コロナ感染症蔓延前後(平成30年と令和4年)の生涯学習状況は、生涯学習をしない理由に、「身近なところに学習する場がない」が7.9から10.6ポイントに、「学習したい内容の講座が開設されていない」が1.3から3.7ポイントに増加していた。この傾向は、特に高齢者に顕著であった(内務省「生涯学習に関する世論調査」)。また、国民生活調査による「自己啓発・能力向上満足度調査」では、調査開始以降「満足」と回答した方は年々増加していたにも拘らず、令和3年は10ポイント下がり、令和5年にあっても、自己啓発・能力向上に関する満足度は低下し続けている(内閣府「国民生活に対する世論調査」)。 上述の住居衛生に極端に課題のある療養者を家庭訪問で支援する保健師、理学療法士、コミュニテーソーシャルワーカー、環境衛生監視員の評価の視点については、職種共通事項として「対象者の価値観や意思を尊重する事」「在宅生活の継続が可能かどうかを見極める事」がある一方、「精神状態の評価」「社会的孤立の有無」「住居内は歩行可能な状態であるか」「物で空気の流れが妨げられていないか」といった観点は職種によって観察の視点に重みづけの相違があった。 その他、既存研究を用いてため込み症への介入研究に関するメタアナリシス及び子供を対象とした「ため込み尺度」に関する文献検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナ感染症は2023年5月8日(月)に「5類」に移行し、各地でのイベント等も再開された状況があった。しかし、2023年度の8,9月や2月を中心に大きな感染拡大の波や変異株による拡大もあった。そのため、児童や高齢者を対象とした生涯学習を実施するには慎重に実施する必要があり、対象者特性を考慮すると、Web開催に踏み切れない状況があった。そのため、2023年度は、我が国の新型コロナ感染症拡大前後の生涯学習状況の比較や、極端に住居衛生が悪い方を支援する専門職の評価の視点を調査する事に重点を置いた。
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今後の研究の推進方策 |
整理整頓教室を行う場合の、高齢者を対象とした、介入効果の評価尺度は既に和訳版が開発されている。昨年度文献検討を行った児童版を和訳し、日本語版Clutter Image Rating自己写真判定表と共に質問表として介入効果を検討する予定である。
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