研究課題/領域番号 |
19K19781
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 神戸常盤大学 |
研究代表者 |
江口 実希 神戸常盤大学, 保健科学部, 講師 (40631718)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | マインドフルネス / 反すう / 認知行動療法 / 看護 / 精神障害 / 気分 / 精神障害者 / 抑うつ / 抑うつ気分 / 行動療法 / 看護師 |
研究開始時の研究の概要 |
抑うつ気分の原因は、「認知」(物事の受け取り方)と、「反すう」(失敗や心配事をくり返し考え続けること)にある。さらに、「反すう」は、「認知」よりも抑うつ気分の維持要因に影響を与えており、精神的QOLの低下を引き起こす。抑うつの「認知」改善に、認知行動療法が功奏しているが、「反すう」に対する対処は確立されていない。 そこで申請者は、これまでの「認知」の修正技法(認知行動療法)に、「反すう」から離れる技法を取り入れた「反すうに着目した新しい認知行動療法プログラム」の開発を行い、効果の検討に着手した(2015~2018年:若手B)。本課題では、プログラムの有用性・実用性の検討を行う。
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研究成果の概要 |
うつ病患者は過去10年間で約2倍に増加し,反すうがその主要な原因として注目されている.本研究は,精神疾患をもつ人の反すうやその悪影響を軽減する方法を提案し効果を評価した.QIDS-Jで6点以上の軽症うつ状態の精神疾患をもつ人を対象に,マインドフルネス技法を用いたプログラムを実施しコントロール群を用いて効果を比較した.結果,反すうおよび認知バイアスの軽減効果が示され,重大な有害事象も報告されなかった.参加者はプログラムによりマインドフルネスの理解や継続が可能であり,反すうによる苦痛体験の軽減に有用であることも示唆された.今後はサンプル数を増やし,さらなる効果の評価が必要である.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまで精神疾患をもつ人を対象としたマインドフルネスは,慎重に行うべきであるという見解が主流であったため,安全な実施に関するエビデンスは稀少であった.本研究で取り上げたプログラムは,精神障害者が安全にマインドフルネスの技法を学び実践できること,そしてこれらの実践が反すうや認知バイアスの軽減に有用であることを示唆するエビデンスの蓄積に貢献したと考えられる.
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