研究課題/領域番号 |
19K19782
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58080:高齢者看護学および地域看護学関連
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
戸田 淳氏 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (00804618)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | フレイル / 認知症 / 高齢者 / 認知症予防 / 二重課題 / fNIRS / 認知課題 / 運動 / 認知チェアエクササイズ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、フレイル高齢者や車いす利用者が安全に、継続的に行える認知チェア・エクササイズを開発し、臨床場面での有用性を検証することである。本研究では、認知症予防には運動負荷の強さよりも二重課題の認知負荷度が重要であると考え、課題の正答率および光トポグラフィーを用いて課題別の脳血流量の変化を測定する。座位で行える確立された認知症予防プログラムはこれまでになく、フレイル高齢者や車いす利用者の認知機能の維持・改善に大きく寄与できるものと期待できる。
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研究成果の概要 |
本研究では、地域高齢者の認知機能と身体機能との関連について調査し、さらに軽度認知障害、軽度アルツハイマー型認知症患者を対象として、臨床現場で汎用されている神経心理検査の特徴について実証的な研究を行った。これらのフィールド調査の結果を基に、座位で行える運動と認知課題を組み合わせた独自の認知課題を開発した。そして機能的近赤外分光分析法(functional Near-Infrared Spectroscopy;fNIRS)を用い、課題中の脳活動の計測から、背外側前頭前野の優位な賦活を認め、課題の有効性を確認した。これらの結果は、フレイル高齢者の認知症予防法の開発に繋がると考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
認知症予防においては、有酸素運動の効果は多くの研究で報告されているが、その有効性のメカニズムの機序や運動負荷の程度は、明らかにされていない。また増加傾向にあるフレイル高齢者の認知症予防対策は確立されていない。このような背景において、本研究では、地域高齢者の認知機能と身体機能の特徴を捉え、その結果を基に低負荷運動を組み合わせたDual task課題を開発したことは大変意義がある。認知症予防は、包括的な複合介入の効果が期待されており、今後は各領域の専門家とも連携しながら、共同して研究を進めていくことが重要であると考える。
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