研究課題/領域番号 |
19K19791
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
佐藤 正彬 信州大学, 学術研究院保健学系, 助教 (20781975)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 生活機能 / リハビリテーション / 予後 / 心臓血管外科 / 循環器 / 高齢者 / 術後 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では心臓血管手術後の患者の退院後の生活機能とそれに関連する入院中の患者要因を明らかにする。研究デザインは前向き観察研究であり、対象者は心臓大血管手術を施行された成人患者200名。入院時の調査項目として、術前患者属性、術中所見、術後項目(集中治療室、一般病棟)、退院時項目をそれぞれ調査する。主な調査項目は身体機能、精神・認知機能、生活機能である。退院6ヶ月後と12ヶ月後に郵送法により生活機能と健康状態に関する質問紙調査を行う。解析は退院時、退院6ヶ月後、12ヵ月後における生活機能の変化を分散分析により分析し、退院後の生活機能に関連する入院時の調査項目については多変量解析を用いて検討する。
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研究実績の概要 |
急速な社会の高齢化や生活習慣病の増加を背景として、循環器疾患の患者数は増加の一途を辿っており、本邦での心臓血管手術の施行件数は増加傾向にある。術後自宅へ退院した後、新規の心血管イベントの発生や原疾患の増悪等により1年以内に死亡や再入院に至る患者は決して少なくない。心疾患の患者が再入院に至る原因の一つとして、退院後の生活機能の低下が想定されるが、これまでに心臓大血管手術後患者を対象とした退院後の生活機能の特徴や経時的変化を明らかにした報告はない。本研究はこれまでに明らかにされていない心臓大血管手術後患者の退院後の生活機能の経時的変化とその特徴を明らかにし、退院後の生活機能に関連する要因を明らかにすることを目的としている。 前年度までに心臓大血管手術が施行された180例近くの症例を本研究のコホートに登録することができ、2022年度は術後6ヶ月および12ヶ月時点での郵送フォローアップ調査を登録した全ての症例に実施した。それぞれの時期におけるアンケート回答の回収状況も良好である。対象者全例の入院期間中の各種データ収集と術後6ヶ月、12ヶ月時点でのアンケート調査の有回答に関するデータ入力作業も完了したため、現在は統計解析を行いながら論文の執筆作業を行っている。 本研究課題と並行して心臓血管手術後高齢患者の術前フレイル、退院時の生活機能(日常生活動作能力)と術後せん妄が退院後の死亡や再入院の発生に影響を及ぼすことを明らかにし、国内の学術集会で成果を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
前年度までは症例のリクルートや研究全体の進行に遅れを来していたが、2022年度末までに当初予定していた症例数の対象者への術後1年間のフォローアップ調査を完了することができた。入院期間中の各種調査項目と退院後の郵送アンケート調査の回答内容についても、データ入力作業が完了しており、現在は統計解析と論文の執筆段階に入ることができた。今年度中に学術論文として、本研究課題の成果を発表できる目途が立ってきたため、研究課題の進捗状況としても「おおむね順調に進展している」と言える。
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今後の研究の推進方策 |
既に収集した研究データの分析、統計解析を進めていく。同時に本研究成果をまとめて、関連学会での発表や学術論文を執筆し、広く研究成果を発信していく。
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