研究課題/領域番号 |
19K19793
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊藤 明良 京都大学, 医学研究科, 助教 (50762134)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 超音波 / 物理療法 / 理学療法 / 末梢神経損傷 / リハビリテーション / 末梢神経 / 再生 / メカニカルストレス |
研究開始時の研究の概要 |
理学療法などによるメカニカルストレスの負荷や調整が、移植された細胞の生着・増殖・分化・機能化を促進させる“治療”として作用する可能性が報告されるようになった。しかしながら、細胞移植後にどのようなメカニカルストレスを負荷すればよいのか、さらにはその背景にある作用メカニズムについては不明な点が多く、実験動物を用いた基礎的なデータの蓄積が必須である。超音波治療は、これまで様々な組織において再生促進効果が報告されている。本研究では、申請者らが開発した人工神経導管移植術と超音波治療によるメカニカルストレス負荷の相乗治療効果を検証し、その作用メカニズムの解明に挑む。
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研究成果の概要 |
末梢神経再生を促進させる人工神経導管の改良をするために、三次元バイオプリンターを用いた神経導管の作成を試みた。アルギン酸とナノセルロースを含有したバイオインクおよびゼラチンメタクリレートを用いて内径2.5mmの筒状の形状を造形することができた。造形した神経導管の細胞生存率を確認したところ、培養3日後までは生存性が減少していき50%程度となるが、その後は回復傾向が認められた。 次に、超音波刺激による神経栄養因子の発現変化を検証した。その結果、末梢神経再生における超音波治療の作用メカニズムの一つとして、脳由来神経栄養因子の発現上昇が関与していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、三次元バイオプリンターを用いた細胞含有神経導管の作成に成功した。これは末梢神経再生医療の発展における基盤となる成果となる。また、超音波治療による末梢神経再生に寄与する作用メカニズムとして、脳由来神経栄養因子の発現上昇の関与を示唆し、さらにその経時的変化を明らかにした。この成果は、超音波治療の開始時期や継続期間の設定におけるエビデンスを提供する。
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