研究課題/領域番号 |
19K19801
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
高橋 麻子 東北医科薬科大学, 医学部, 講師 (20825773)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 食塩感受性高血圧 / Dahl食塩感受性ラット / 腎保護作用 / 運動 / 脂肪酸β酸化 / ミトコンドリア / 長期的運動 / 腎保護 / ミトコンドリア脂肪酸β酸化 / 酸化ストレス / 間質繊維化 / レニン・アンジオテンシン系 / xanthine oxidase / 心筋肥大 / 間質線維化 / 運動療法 / 循環器 / 腎臓 |
研究開始時の研究の概要 |
腎不全と心不全の病態はお互いに密接に関係しており、心腎連関と呼ばれる。このメカニズムには、レニン-アンジオテンシン系、nitric oxide系、交感神経、酸化ストレスが関与していると考えられているが、その詳細は不明である。心不全患者への運動療法の有効性は示されている一方で、腎不全患者の心機能への運動療法の有効性は明らかでない。そこで、腎不全モデルラットを用いて長期的運動が心臓の酸化ストレスに及ぼす影響を検証することを本研究の目的としる。運動療法と薬物療法の併用の有効性を提言し、ひいては心不全・腎不全患者の予後改善、透析導入患者数の減少に寄与できることを期待する。
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研究成果の概要 |
心腎連関という面から長期的運動の心臓への効果について検討するため、慢性腎不全モデルである5/6腎臓摘出慢性腎不全ラットを用いて検討した。運動は5/6腎臓摘出慢性腎不全ラットの心臓ではにおいて左室線維化、レニン・アンシジオテンシン系構成タンパクの発現や酸化ストレスを有意に抑制した。 心不全モデルとしても用いられるDahl食塩感受性ラットの腎臓におけるミトコンドリア機能に対する長期的運動の効果についても検討を行った。運動は腎機能を有意に改善し、また脂肪酸β酸化酵素群、その転写因子であるPPARαとPCG-1α、電子伝達系複合体の腎内発現を有意に増加させた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長期的運動が腎不全モデルラットの心臓において酸化ストレスを軽減することが示された。また、長期的運動が、ミトコンドリア脂肪酸β酸化や電子伝達系に関わる酵素の発現を増加させるとともに腎機能を改善させることも明らかになった。長期的運動による腎保護効果と心腎連関のメカニズムをさらに解明することで、慢性腎臓病患者や慢性腎臓病を合併する慢性心不全患者の予後改善、透析導入予防や導入時期遅延に有効な運動療法の開発および普及、薬物療法との併用の提案、ひいては医療経済的にも大きな恩恵をもたらす可能性があると考える。
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