研究課題/領域番号 |
19K19814
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 藍野大学 |
研究代表者 |
塚越 千尋 藍野大学, 医療保健学部, 講師 (20782478)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 脊髄損傷モデル動物 / リハビリテーション / 再生医療 / 運動介入 / 自発運動 / 強制歩行 / 免疫組織学 / 不完全損傷 / 挫滅損傷 / 圧センサ付きピンセット / 脊髄損傷モデルラット |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らは、これまで脊髄損傷モデルラットへの細胞治療が神経再生に有効であることを明らかにしてきた。細胞治療が脊髄損傷の臨床現場へ導入されようとしている一方、リハビリテーションによる上乗せ効果が期待されている。また、申請者が手がけてきた研究では、隔離飼育により作製した社会性低下モデルラットは、グループ飼育群と比べ接近・接触行動が減少し、その神経基盤と考えられる内側前頭前皮質の神経活動変化が見られるという結果が得られ、動物においても環境・意思を重視したリハビリテーション手法が効果に影響すると考えられる。本研究では再生医療と併用をめざしたより有効なリハ手法を探索する。
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研究成果の概要 |
再生医療とリハビリテーションの併用により、運動機能が回復することの根拠を明らかにするために、胸髄損傷モデル作製後、ラットをトレッドミル群、遊園地群、対照群に分け、比較検討した。Basso-Beattie-Bresnahan scoresを術後2~8週にわたって追跡した結果、2種類の運動介入群ともに対照群よりも行動が回復した。また、神経細胞マーカーβ-Tubulinと、再生軸索マーカーGAP43の分布を比較した結果、2種類の運動介入群ともに対照群よりも損傷部のGAP43の分布が多かった。今後はGAP43の分布密度や神経栄養因子シグナル発現、脊髄伝導性を含めリハビリテーションの効果を検証する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
再生医療とリハビリテーションの併用は、永続的に後遺症に苦しむ脊髄損傷患にとってたいへん期待されており、また、リハビリテーション職種にとって新しいリハビリテーション手法を開発していくうえで、研究成果を発信していくことはたいへん意義がある。本研究は、脊髄損傷モデルラットに対して、自発的運動と強制的運動という2種類の運動介入を行い、対照群と比べて、どちらも一定の効果がある可能性を示唆した点で新しい。今後、細胞移植や液性因子を介した脊髄再生治療を試み、その効果を増強する運動介入を行い、詳細な運動機能評価および免疫組織学的評価、有効因子など総合的に検証したい。
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